【小ネタ】「考える会」「見直し」批判
言葉のあやというか、なんというか。毎回モヤっとする話がある。ずっと言っているとおり言霊かもしれないが…なお、こういう記事が出るときは多忙である。
あらゆる公共事業に対して「〇〇を考える会」というものが立ち上がる。この団体がその公共事業に対して促進であるのか、反対であるのか。読者諸兄は簡単にわかると思われるが、十中八九「反対」である。たまに、反対することを明示しているもの(例えば、「宇都宮市のLRTに反対し公共交通を考える会」)もあるが、「考える会」が賛成しているというのはまず見たことがない。賛成している団体は「期成同盟会」である。
この名称が非常に腹立たしいのは「考える」といういかにも価値中立的なものの見方を標榜しているように見えて、「かくかくしかじかの障害を除去する必要があるよね」というような思考様式を伴うのではなく、「どのような状態であっても反対」とする立場を固持している場合が大半であることである。いい加減この定型的表現をやめませんか?
他方で、事業者側も大概な定型的表現を使っている。すなわち「見直し」である。端的に「減便」・「廃止」・「値上げ」と言えばいいにもかかわらずこの表現を濫用している。本当に「調整」の意味で、「見直し」の場合もある。しかし、「増発」「値下げ」の場合は正直に申し上げるのである。この辺の言葉遣いに注目しながらニュースリリースを見るのも結構面白くなる(例:近鉄は「見直します」には「(区間を短縮して)折り返す」が含まれていて、「とりやめます」をちゃんと区別して記載している)。
この手の用語は「おいしくなってリニューアル」である。いい加減にしてもらいたい…
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