青春18きっぷの「ご案内」の文章の話

2024年7月11日JR各社/三セク国鉄

どうやら今年2021年も青春18きっぷが発売されることになった。臨時快速「ムーンライトながら」号の運転がなくなったことで心配になっていたがとりあえず安堵。

「青春18きっぷ」「青春18きっぷ北海道新幹線オプション券」の発売

青春18きっぷを買うと4枚くらいの「ご案内」という紙がついてくる。

↑旅の跡とともに。

この記事では手元の2019年春の青春18きっぷの「ご案内」を見ていきたいと思う。ややボヤキが多いかもしれないが行ってみよう。(以下引用部分はその「ご案内」の文面のまま。全角に見える数字英字も半角で書いてある)

○5回(人)まで利用できます。(複数人数でも利用できます。なお、複数人数の場合は同一行程となり、入出場の際には必ず青春18きっぷ本券が必要です)

ここは問題ないだろう。延べ5回または人を短い文字数で書き、正確に伝えているように思う。

○快速・普通列車の普通車自由席・BRT・JR西日本宮島フェリーが利用できます。

これも青春18きっぷの大原則。まず最初に書かれるにふさわしいだろう。なお、JR西日本が発行するものであっても「新快速・快速・普通列車」とはなっていない。本当は書きたいだろうなと勝手に妄想。

○乗車時に改札口で(無人駅から乗車の際は車掌から)、利用日の記入を必ず受けてください。

正直、ワンマン運転だったりとかもあるから「乗車時に駅係員または乗務員から~」とした方がよさそうな気もする。早朝の時間帯無人駅で、乗り換えの時に大きい駅の改札に寄ってスタンプを押してもらうこともあるあるだと信じている。

○乗車が翌日にまたがる場合は0時を過ぎて最初に停車する駅まで(東京・大阪付近の電車特定区間内では最終電車まで)有効です。

この文は上の「乗車時に~」から開業されていない。文字数に余裕があれば括弧内を外に出した方が分かりやすいが仕方ないか。

○特急(新幹線含む)・急行列車・グリーン車に乗車する場合は特急券・急行券・グリーン券のほか、普通乗車券が別に必要です。

この文面が一番わかりにくい。「特急~グリーン車に乗車する場合は乗車する場合にはご利用いただけません」か「特急~グリーン車に対しては青春18きっぷは無効です」とはっきり書いた方がいい。なぜなら、上の文面に従えば、特急に乗るときは特急券・普通乗車券・青春18きっぷが必要であるということになる。が、この状況であれば青春18きっぷは特急に乗る根拠になっていないから、不要である。この意味で青春18きっぷの案内としてこの文章は誤っていると言える。

○快速・普通列車のグリーン車自由席のご利用時にはグリーン券が、普通車指定席のご利用時には座席指定券が。乗車整理料金やホームライナー料金が必要な列車のご利用時には別に料金が必要です。

上の文と相まって、この文面もまたややこしく感じる。上の文章では全部のグリーン車に対して青春18きっぷが無効と取れるのに、グリーン車自由席であればグリーン券があれば乗れるのだからちょっとまずい。因みに上のJR西日本のニュースリリース(JRグループの名で出ているので各社で同じものを出している)では「特急(新幹線を含む)・急行列車」と「普通・快速列車のグリーン車指定席」と「普通・快速列車のグリーン車自由席」と「普通・快速列車の普通車指定席および乗車整理料金やホームライナー料金が必要な列車」を全部分けて書いてある。(普通と快速がひっくり返っているのはニュースリリースに合わせている)。ここまで分ける必要もないが、最初に「快速・普通列車の普通車自由席~が利用できます」と書いてあるので①そのまま使える車種→②別途料金が必要な車種→③無効な車種の順で書けばわかりやすいと思う。つまり

○快速・普通列車のグリーン車自由席のご利用時にはグリーン券が、普通車指定席のご利用時には座席指定券が。乗車整理料金やホームライナー料金が必要な列車のご利用時には別に料金が必要です。○上記以外の列車(新幹線を含む特急・急行列車・快速・普通列車のうちグリーン車指定席)ではご利用になれません。

と書けば一番しっくりくるのではないだろうか。

ここから2枚目に入る。

○奥羽本線新青森~青森、石勝線新得~新夕張間は、特例として当該区間内相互発着の場合に限り、このきっぷのみで特急・急行列車の普通車自由席に乗車できます。(新青森~青森間相互発着に限り全車指定席の普通・快速列車の普通車の空いている席も利用可能。)なお特例区間外にまたがり乗車する場合は、当該特急・急行列車乗車全区間の乗車券および特急券または急行券が必要です。宮崎~宮崎空港間、早岐~佐世保間はこのきっぷのみで特急列車の普通車自由席に乗車できます。

「利用可能。」と「このきっぷ」字数を詰めようとした苦心のあとが見える。宮崎以下の部分はそこまでの部分と別の特例だから○で区切った方が分かりやすいと思うが…あと詰めるとすれば「奥羽本線」と「石勝線」か。この辺の特例は細々しすぎている気もするが今回は文面の問題なのでいったんスルーしよう。

○払戻しは有効期間内で未使用に限り発売箇所で行います。(要手数料)
○列車の運行不能・遅延等による払戻しおよび有効期間の延長はいたしません。

これは、きっぷを紛失した場合(4枚目)のところの直前に持ってきたいところだが多分場所が足りなかったのだろう。

○災害等の理由により、利用予定の列車に接続せず、当日の最終目的地に到着しない場合でも新幹線・特急等への乗車はできません(一部区間を除く)。

青春18きっぷの安さの代償の代表格ともいえるこの注意事項もとりあえず入れれるところに入れている印象を受ける。場所に制約がなければ有効区間のところにまとめておきたいだろうと想像する。

3枚目。第三セクター区間について。

○旅客鉄道会社線(JR線)以外の会社線を経由する列車の場合は別に会社線に有効な乗車券類が必要です

ここは「~は無効です」とは書けないところ。例えば快速みえ号は伊勢鉄道線河原田ー津間の運賃を払えば乗れる。

ただし、青い森鉄道線の青森~八戸間は通過利用する場合に限り快速・普通列車の普通車自由席に乗車できます。当該区間内で下車した場合、別に会社線同社区間の運賃が必要です(青森・野辺地・八戸に限り下車可能)。

要は大湊線と八戸線に乗るための救済措置である。わかりにくいのはルールのほうでこの文面はもう窮余の策か。

あいの風とやま鉄道線の富山~高岡間、IRいしかわ鉄道線の津幡~金沢間はJR線へ通過利用する限り、普通列車の普通車自由席に乗車できます(乗車整理券やライナー券が必要な列車には、別に乗車整理券・ライナー料金が必要)。当該区間内で下車した場合(富山・高岡、津幡・金沢では下車可能)、または当該区間を越えて別に会社線全乗車区間の運賃が必要です。

青い森鉄道と微妙に文面が違うのは、青い森鉄道が快速・普通を運転しているのに対し、この2社が直通していてライナー券が必要なあいの風ライナー・普通を運転しているところにある。こちらは氷見・城端線と七尾線に乗るための救済措置である。このあたりはJR各社のニュースリリースではご丁寧で主要な第三セクター線の名前に加え、JRバスも不可の旨を書いている。第三セクター各社に青春18きっぷで乗れるようになったり、各社が青春18きっぷ利用者向けの1日乗車券を発売してくれたらなんてことは言いたいが一応取り消し線をつけておこう。

4枚目。これで最後となる。

○きっぷを紛失された場合、あらためてきっぷをお買い求めいただきます。紛失したきっぷが発見された場合でも払戻しはいたしません。

先述した払戻し云々の条文はこの手前に持ってきておきたいところ。あるいはこれを特例たちの前に持っていくかである。

○自動改札機は利用できません。

これこそ1枚目に書いておきましょうよ…使い慣れてる人ならともかく、自動改札機、今やICカードが普及していることを考えれば利用日の記入のところにあった方が良い。

そして最後。

○快速「ムーンライトながら」は「東京~大垣」全区間指定席です。「青春18きっぷ」で「ムーンライトながら」等をご利用になる場合で、乗車中に0時を過ぎてから「青春18きっぷ」を利用するときは、0時を過ぎて最初に発車する駅までの乗車券が必要です。なお、併用した乗車券は、お乗りにならない区間の営業キロが100キロを越えない場合、列車の遅延等に関わらず払戻しいたしません。

2019年のものにはわざわざムーンライトながらについて書いてあった。ここだけ「青春18きっぷ」と鍵カッコつきで丁寧に書いてある。また併用するきっぷの話まで付記してある。この文面を見る日がまたやってくることを願いたい。