羽田空港アクセス線ついに6月着工!

2024年4月26日JR各社/三セク国鉄

JR東日本は羽田空港アクセス線の着工について国土交通大臣より工事施工認可を得たと発表した。

羽田空港アクセス線(仮称)の本格的な工事に着手します(JR東日本)

羽田空港アクセス線は羽田空港から数キロの距離にある東京貨物ターミナルから羽田空港へ新線を建設し、そこから大崎・新宿方面の西山手ルート、田町・東京方面の東山手ルート、東京テレポート・りんかい線方面の臨海部ルートが構想されている。まず整備されるのは東山手ルートである。
新線建設部分の鉄道事業許可は2021年1月に受けていた(参考:羽田空港アクセス線(仮称)の鉄道事業許可について(JR東日本))。まずこの区間について、工事施工認可を得た。

東山手ルートは、田町から東京貨物ターミナルまでの貨物線を改良することで作られる。今回、同区間の現状の複線電化の設備を改良するための鉄道施設変更認可を得た。

実際には一体整備されることになり、東京駅からは浜松町乗り換え・30分程度から、乗り換えなし・18分で羽田空港に到着できるようになる。特に、宇都宮・高崎・常磐線方面からのアクセスを向上させることになる。今日公表されたリリースには記載がないが、毎時4往復を想定している。

さて、工事は6月から始まり、2031年度の開業を目指すとしている(下線部は事業許可時点では2029年度としていた)。

工事の内容としては
①田町附近の東海道線と接続する部分は山手線引き上げ線を撤去し、外回り、京浜東北線の南行、東海道線上りを移設した箇所に単線で作られる。
②大汐線(東海道貨物線)区間は1998年から休止中であるために設備点検の上改良を施す。既存の高架を利用することとなる。この区間は運河を跨ぐ高架である。
③東京貨物ターミナル内のJR東日本用地を利用して留置線や保守のための設備を整備する。
④同ターミナルから大田市場のあたりで東側に分岐するアクセス新線は、地下に潜り、京浜運河、京浜南運河を地下で交差する約4.2kmの複線シールドトンネルとなる。
⑤羽田空港新駅は1面2線で第1,2ターミナル間に設置する。京急線とは直交するような形になり、どちらかといえば第2ターミナルに近い場所、第3駐車場の近くに建設される。

なお、この辺りの詳しい地図等は2022年7月に作られた環境アセスメントにも記載されている。
(参考:「羽田空港アクセス線(仮称)整備事業」環境影響評価書)
工事費は2800億円程度、そのうち空港附近のトンネル工事費を700億円ほど含む。(これに関しては大汐線の改修具合によってかなり変動しそうな気がするが…)

参考記事:2022年10月作成の記事
「羽田空港アクセス線」ほんとに間に合うの?