JR九州 運賃改定を申請 25年春予定
JR九州は運賃改定を申請した。改定日は2025年4月1日を予定。
改定方法としては、
・普通運賃は100kmまで対キロ区間制(初乗り200円)
・300kmまでは賃率を2円上げる(17.75円から19.75円)
・301km以上は賃率を据え置き
・通学定期の割引率は据置
・通勤定期は割引率縮減
・九州新幹線を値上げ(隣駅利用の実施料金は据え置き)
・その他料金は据え置き(過去に上げている)
となる。向こう3年の収支率は90.3%となる(参考:JR四国の申請時の収支率は96.2%)。消費増税を除けば29年ぶりの改定であり、よく耐えたと思わざるを得ない。
設備投資計画を見ると
・鉄道施設の更新 2027年度まで 75億円
・次世代車輛の新製 2030年度まで 125億円
・既存車輛の改造 2030年度まで 110億円
・検査施設の整備 2031年度まで 480億円
・QRコード乗車券の整備(24年秋から) 2027年度まで 30億円
などとなっている。既存車輛の改造は813系のロングシート化などが挙げられる。
運賃・料金の多角化の内容を見れば、なぜか「学生割引」が入っていたのは少し気になるところ。
補足資料をみる。ありきたりなアピールはその資料を読んでもらうとして、細かいところだけ突いていく。「日田彦山線BRT」が鉄道を核としたまちづくりに含まれているのはなんだか滑稽である。従業員あたりの運輸収入は民営化直後比で2.4倍であることは注目してもいいだろう。また、民営化後67駅の新設は特筆に値するところで、他5社に比べて非常に多い。
また、他交通機関と比べた場合、「バスよりは安い」というのが落としどころであろう。
【参考:賃率の比較】
~100km | ~200km | ~300km | ~600km | 以降 | ||
山手線内 | 13.25円 | |||||
東京電特 | 15.30円 | 12.15円 | ||||
大阪電特 | 現状 | 15.30円 | 12.15円 | |||
申請 | 15.50円 | 12.30円 | ||||
~100km | ~200km | ~300km | ~600km | 以降 | ||
3社幹線 | 16.20円 | 12.85円 | 7.05円 | |||
JR北海道 (幹線) | 2019/9まで | 区間制 | 17.85円 | 16.20円 | 12.85円 | 7.05円 |
現状 | 区間制 | 19.70円 | 16.20円 | 12.85円 | 7.05円 | |
申請 | 区間制 | 21.16円 | 16.36円 | 12.83円 | 7.05円 | |
JR四国 | 2022/5まで | 18.21円 | 16.20円 | 16.20円 | 12.85円 | 7.05円 |
現在 | 区間制 | 19.20円 | 16.20円 | 12.85円 | 7.05円 | |
JR九州 | 現行 | 区間制 | 17.75円 | 17.75円 | 12.85円 | 7.05円 |
申請 | 区間制 | 19.75円 | 19.75円 | 12.85円 | 7.05円 |
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