大糸線 利用促進策を公開

未分類

大糸線は松本から信濃大町を通って糸魚川までを結ぶ路線で、信濃大町~南小谷~糸魚川間で利用促進のための活性化協議会・期成同盟会が組まれている。今般、利用促進策が決まったとのことで見ていく。

大糸線「本格的な利用促進・利便性向上」の取組みについて

その内容は

・旅行商品の造成
・謎解きラリーの実施
・特設サイトの開設
・JR西の広報(西Navi、車内サイネージなど)
・PRイベント
・デジタルチケット発売
・バスによる増便

である。北陸新幹線延伸開業で小浜線・越美北線には臨時列車が走ったりデジタルチケットが発売されたりしている(リリース)が、それに似たりということでよいだろう。

なお、増便はバスによる。これは交換設備が不足しているからであって、過去にも雪月花の乗り入れ時など実績がある(リリース)。増便を行うのは糸魚川ー白馬間で、現在直通していない南小谷駅を跨ぐ形になる。

【参考】信濃大町ー南小谷ー糸魚川間の運転本数
信濃大町ー南小谷間:10往復+上り最終快速1本(うち9.5往復が松本方面と連絡)
このほか、特急列車が定期1往復(あずさ号)、臨時1往復(しなの号白馬行き)
南小谷ー糸魚川間:7往復、新潟県内の平岩までは9往復
 南小谷発着の列車は信濃大町方面行と接続する。

輸送形態としては北陸新幹線・糸魚川駅から白馬へ向かうという輸送を想定していて、長野県内からの移動、特に特急との接続や、普通電車との接続は考えていなそうである。両方面への北陸新幹線から10分~20分程度の接続になるように考慮されているようである(特に東京方面との接続を意識していそうな時間である)。

さて大糸線活性化協議会は2019年2月から(糸魚川市HP)、利用促進輸送強化期成同盟会は1965年度から(大町市HP)存在している。他方、大糸線の利用者数は、JR西日本区間は実に90%以上の減少(1992年比:PDF)である。また、折り返し設備は縮小され、糸魚川~南小谷間では根知駅のみになっている。また、資料内でも、大糸線が独立した線区になっていること、豪雪地帯であることなどから割高になっている。
ただ、議事録を見る限り、「真摯に向き合っていただいている沿線関係者に対して特別に記載した内容であることはご理解いただきたい」とあるので、拙速な議論になることは考えにくいだろう(議事録)。また、更に「現場の肌感覚も含め南小谷~糸魚川間の利用は実は伸びている。おそらく今見ている数字より実際は乗っているはずという感覚をお持ちだと思う。」とまで言っている(議事録)。そういう意味で言うと、芸備線よりかははるかに将来が明るいかと思われる。

糸魚川駅停車中の大糸線列車