JR北海道 ダイヤ改正内容を正式に発表 区間快速は昼間毎時2本

2024年4月26日JR各社/三セク国鉄

前回の記事の続きである。
北海道新聞の報道に引き続き、実際のニュースリリース・社長会見があった。
一部特急列車の「全車指定席化」と「おトクなきっぷ」のリニューアル等について
快速「エアポート」増発および停車拡大について

順に見ていく。

もくじ

特急の指定席増加など

室蘭線・石勝線について

快速エアポートの更なる増発・桑園駅への快速停車

特急の指定席増加など

北斗は基本5両編成中、1両グリーン車、2両自由席
すずらんは基本5両編成中3両が自由席
おおぞら・とかちは基本4両編成中1両グリーン車、1両自由席
となっている。これらの自由席を指定席に変更する。
ライラック・カムイについては自由席を2両残して、ほかは全て指定席にする。
理由付けは「お客様の着席ニーズにお応えすることに加えて、「早くからホームでお並びいただく不 便さ」「始発駅に近い方が座れるという不公平感」を軽減するため」とのことである。

おトクなきっぷについては、「乗車券往復割引きっぷ」「北斗・すずらんオプション特急券」を廃止し、需要予測(最終的な混雑具合の予測)に基づいた料金変動システムを導入のうえ「えきねっと」に集約する。イメージとしては航空券の料金に近くなると言っていいだろう。
特急定期券「かよエール」についても、変更になる。現在自由席のみ利用可、指定席は料金券が必要となっているが、指定席の空席を3日前から座席指定を受けられるように変更する(なお、札幌~旭川・稚内・網走間については変更はない)。

室蘭線・石勝線について

室蘭線特急「すずらん」は現在室蘭ー東室蘭間を普通電車として運転しているが、全車指定席化に伴い2024年春からは特急電車としての運転となる。室蘭ー東室蘭間相互を利用する場合は普通車指定席の空席・立席を運賃のみで利用可能になる。
石勝線新夕張~新得間も、現在は運賃のみで特急電車の普通車自由席を利用可能になっているが、全車指定席化に伴い運賃のみで指定席の空席・立積を利用可能になる。

快速エアポートの更なる増発・桑園駅への快速停車

快速エアポートは1992年に運転開始し、毎時4本。そこから2020年ダイヤ改正で毎時5本、特別快速の運転、早朝の運転を開始(+32本、リリース)。これ以上の増発は難しいと思われていたが、今回増発するという。

現在の千歳線パターン(9~16時台)は

・快速エアポート(小樽発)2本

・快速エアポート(札幌発)3本

・普通電車(千歳行)1~2本

・普通電車(苫小牧行)1本

となっているが、これを変更し

・特快エアポート(小樽発)1本

・快速エアポート(小樽発)1本

・快速エアポート(札幌発)2本

・区快エアポート(札幌発)2本

・普通電車(北広島行)2本
となる。図示したものはこうである。
図1

特別快速の停車駅は千歳線内新札幌、南千歳、新千歳空港。現在の朝夕に運転されているものと同じである。

快速は今まで通り、新札幌、北広島、恵庭、千歳、南千歳、新千歳空港。

区間快速は新設であり、新札幌、北広島から新千歳空港の各駅である。札幌ー新千歳空港間営業キロにして約50キロのうち快速区間は約22キロとなる。また、快速通過駅はともかく、恵庭駅・千歳駅からの札幌方面速達電車の乗車機会がどうなるかはみものである(区間快速が快速に抜かれるかどうかによる)。

なお、普通電車は毎時2~3本から毎時2本に減便となり、快速通過駅同士は北広島で乗り換えとなる(札幌方面は3本、千歳方面は2本ほどの減便になると見込まれる)。また、苫小牧方面の普通電車は千歳ー苫小牧間のシャトル便となる(充分反発があり得るだろう)。

要は快速電車に全振りした結果となった。

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▲快速との接続を行っている普通電車(北広島駅にて)

また、桑園駅に全てのエアポート、およびニセコライナーが停車する。