今一度青春18きっぷのルールを確認しよう
青春18きっぷといえばJR6社共通で利用できる今や唯一の企画乗車券である。
漠然と使い方を知っているという方も多いだろうし、それで困らない場面の方が多い一方で、いざ18きっぷの効力の及ばない乗車をし、多額の精算…ということもあり得るだろうから今一度ここでルールを確認したい。
なお、2023年2月現在でのルールであり、今後変更等があり得るものであることに注意されたい。
1.発売期間・利用期間
発売期間と利用期間が10~20日程度ズレていることに注意。
2.発売額 1枚・12,050円
端数・ばら売りの発売はない。金券ショップで買うほかない。(当然上記の額の割合よりは高くなる)
3.効力 のべ5日分
これは、期間内で1人で日帰り旅行5回に使ってもよく、2人×2日と1人日帰りという組み合わせも可能である。ただし、複数人での利用は同一行程になり、入出場時に18きっぷの提示が必要となることに注意
例:1人が大阪駅で1回目を使って入場し、京都駅で出場、そこで2人と合流して2・3回目を使って3人で入る…という使い方はできるといえる)。
そして「1日」の計算は「0時を過ぎて最初に停車する駅まで」である。終電ではない。
例:7月25日に小倉駅23:48発海老津行に乗車し、折尾駅(26日0:13着)で下車する場合、この列車の0時を超えて最初の停車駅であるスペースワールド駅からの運賃230円を精算することになる。
ただし、大阪・東京の電車特定区間では終電までである。電車特定区間はこちらを参照。
また、日付を超えてから18きっぷを利用する場合は、「0時を過ぎて最初に発車する駅まで」の乗車券が必要である。
例:26日に青春18きっぷを利用するときに、7月25日に横浜駅23:24発熱海行(熱海26日0:42着)に乗車し(更に東海道線を熱海駅の始発で下るなどする)場合、横浜から、当列車の「0時を過ぎて最初に発車する駅」である大磯までの運賃680円を支払えばよいことになる。
4.利用方法 自動改札機に入れてはいけない
ヘビーユーザーからしては当たり前ではあるが、有人改札を通る。最初に利用した駅が無人駅である場合は下車駅で入鋏(ハンコ)を受けるか、車掌に申し出る(検札時に言えば良いだろう)。また、きっぷを失くした場合、別途乗車券等を購入することとなるが、再発見した場合でも払い戻しは受けられない。(未使用時は手数料を引いたうえで払戻せることの裏返しの意味だろう)
5.利用可能列車 旅客鉄道会社全線(JR全線) ※特急(新幹線含む)急行列車及びJRバスを除く
以下説明のための記号
◎・・・青春18きっぷのみで利用可
▲・・・18きっぷと別途購入した料金券などで利用可
✕・・・その列車に対し18きっぷは無効。別途乗車券・料金券を購入する必要がある。
※・・・適宜説明する
5-1.原則
①JRの普通・快速列車の普通車自由席・・・◎
②JRの特急列車・・・✕(ただし後述の例外あり)
③BRT(気仙沼・大船渡線)・JR西日本宮島フェリー・・・◎
注:宮島行のフェリーは2社あるので注意
④JRの普通・快速列車の普通車指定席・グリーン車自由席・・・▲
例:マリンライナー(岡山→高松)の普通車指定席を利用する場合、別途指定券(330or530円)が必要
※料金券をチケットレス等で購入する場合には注意が必要
例:新快速(姫路→野洲)の普通車指定席(Aシート)を利用する場合、指定券(840円)が必要。チケットレス指定券では利用不可(こちらを参照)。
⑤JRの普通・快速列車のグリーン車指定席・・・✕
例:マリンライナー(岡山→高松)のグリーン車指定席を利用する場合、乗車券とグリーン券(計2,550円)が必要
⑥私鉄・第三セクター線の列車・・・✕(例外あり)
例:快速みえ号(名古屋→伊勢市)を利用する場合、伊勢鉄道を経由するため、伊勢鉄道(河原田ー津)の運賃520円が別途必要
5-2.JR特急列車に対する例外
①奥羽本線 新青森~青森
②石勝線 新得~新夕張
・・・※
特急・急行列車の普通車自由席をこの区間内相互で利用する場合に限っては◎(①区間の普通車指定席の空席利用も同様)。ただし、区間外に乗り越す場合は✕(全乗車区間の乗車券・特急検討が必要)
例1:新青森から青森まで特急「つがる」の普通車自由席に乗車できる
例2:新得から南千歳まで特急「とかち」の普通車自由席に乗車する場合、新得ー南千歳の乗車券・自由席特急券が必要となる。
③宮崎空港線 宮崎ー宮崎空港
④佐世保線 早岐ー佐世保
この区間は特急列車の普通車自由席に乗車可能(その先に乗り越す場合には上記区間の特急券は不要という含意)。(当然特急の指定席を利用する場合は上記区間を含んだ乗車券・特急券が必要)
例3:宮崎空港から延岡まで特急「にちりん」の普通車自由席に乗車する場合、宮崎ー延岡の乗車券・自由席特急券があれば良い。
5-3.第三セクターに対する例外
①青い森鉄道 青森~野辺地、野辺地~八戸、青森~八戸
②あいの風とやま鉄道 富山~高岡
③IRいしかわ鉄道 金沢~津幡
上記区間は、JR線に通過利用する場合に限り◎。また、表記駅では下車可。また②については、「あいの風ライナー」に乗車する場合は▲(別途乗車整理券の購入が必要)。
また、表示駅以外での乗降車・乗越乗車する場合は、第三セクター線全区間の運賃が必要
例1:金沢駅から七尾線・羽咋駅まで乗車する場合、金沢ー津幡間の乗車券を別途購入する必要はない
例2:金沢駅で乗車し高岡駅で出場する場合、金沢ー高岡間の運賃840円が必要
例3:金沢駅で乗車し、いったん津幡駅で出場し、再び高岡まで向かう場合、津幡ー高岡の運賃610円が必要
なお、IGR線盛岡ー好摩間などには同様の特例は適用されないので注意
例4:大館駅で花輪線列車に乗車し盛岡駅に至る場合、好摩ー盛岡の運賃660円が必要
例5:名古屋駅で「快速みえ」の自由席に乗車し伊勢市駅に至る場合、河原田ー津間の520円が必要(尤も、このケースについていえば車掌が車内精算しに来るので事前にどうこう切符を買う必要はない)
5-4.夜行列車にかかわる特則
快速「ムーンライトながら」廃止により削除
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