JR西 今年秋減便改正についての考察2-①(近畿エリア編)

2024年4月26日JR各社/三セク国鉄,ダイヤ改正

JR西日本はニュースリリースで社長会見の要旨を公表した。今回はこれの「ダイヤ見直し」について考察する。

どうやら前回の考察が外れる見込みになったのでここに記事を供養しておく。合掌。

会見によると10月改正では近畿エリアの昼間に関して60本、他線区において終日にわたり70本の改正を行う。ここでは近畿エリアについて例示された路線のパターンダイヤが2種類に分けられることから考察したい。
他線区に関しての記事はこちら

種類1:終日毎時2本程度の運転の線区(合計で30~40本程度変更??)
・琵琶湖線:米原~長浜間
・大和路線:奈良~加茂間
・山陽本線:姫路~上郡間
・赤穂線 :相生~播州赤穂間(全列車相生から姫路駅まで直通)

これらの路線は終日にわたり毎時2本程度の運転(朝ラッシュでもそこまで本数が増えるわけではない)と言える。例えば播州赤穂駅から姫路方面の時刻表を見てみると終日にわたり毎時2本程度の運転となる。これらの線区では昼間の時間帯を毎時1本にするのではないかと考えられる。すなわち

・琵琶湖線の昼間新快速の長浜発着を米原発着に短縮(毎時1→0本)
・大和路線の昼間大和路快速の加茂発着を奈良発着に短縮(毎時2→1本)
・山陽本線の昼間相生~上郡間のシャトル列車を取りやめ(毎時1→0本)
・赤穂線の昼間の姫路~播州赤穂間の列車を取りやめ(毎時2→1本)

という改定が考えられる。また、山陽本線の姫路~網干間のやや供給過剰な部分(本線快速や赤穂線列車が重複運転する)についても見直しが図られるだろう。

それぞれ削減対象の時間帯を5時間とすれば4線区合わせて大体40本の削減になる。が、ここまで辛辣に行わない可能性もあるので30~40本程度の削減になると予想する。

どことなく、近鉄が7月に鳥羽~賢島間普通を対象に行う改正に似ている…(記事は以下)

種類2:オフピークのみ毎時4本、そのほかは毎時8本の線区(合計20~30本程度の変更??)
・JR京都線:高槻~京都間
・JR神戸線:須磨~西明石間

こちらの線区はおそらく207系321系で運転される普通電車(関東で言うところの京浜東北線)に関する列車の見直しを行うだろう。
前者に関しては昼間は本線快速(高槻以東が各停)が毎時4本、その他の時間帯はここに普通電車が毎時4本加わる。オフピーク時間帯は平日だと3時間半(高槻発10時後半~14時前半ころ)、休日だと2時間(同12時後半~14時後半ころ)程度になる。
後者に関しては昼間時間帯は須磨から神戸方面へ折り返しの普通電車が毎時4本、その他の時間帯はそれら列車が西明石まで運転される。オフピーク時間帯は平日だと5時間(西明石発10時半ば~15時半ば)、土休日には4時間(西明石発11時半ば~15時半ば)程度になる。

恐らく考えられるのは土休日のオフピーク時間帯を平日に合わせること、対象時間帯を広げることであろう。これで大体20本~30本くらいの削減になる。

詳細については7月に公表予定とのことだが、見る限りダイヤの中枢をいきなり変えるわけではなく、差しあたりのダイヤ改正であると言える。しかしながら前者に関しては運転本数が半分になるわけで、そうなるとかなり大ナタを振るったことになる。今年春のダイヤ改正でも山陽エリアでは同じ程度の改正を行った部分があるため、それを今回は近畿エリアでも同じ姿勢を見せた形だ。また、明示されていないがJR宝塚線や学研都市線でのオフピーク時間帯での区間快速運転時間帯を広げる可能性が排除されたわけではないので続報を待ちたいところだ。

次回記事では近畿エリア以外について考えることにする。

2021年7月28日追記
実際ダイヤ変更について発表がありました
記事は以下。