京成松戸線の運賃に関する考察【新京成電鉄吸収合併】

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来る2025年4月1日、新京成電鉄株式会社は京成電鉄株式会社に吸収合併され、新京成線は京成松戸線として新たな道を歩む。

京成電鉄株式会社と新京成電鉄株式会社の合併認可について
~さらなる経営の効率化・意思決定の迅速化が期待されます~

さてこの間、合併が認可されたわけだが、この京成松戸線の運賃は新京成線時代のままということになる。既に京成電鉄は千原線及び成田空港線(更に高砂~印旛日本医大相互間=北総線区間は上限運賃から値下げして実際の運賃は別の運賃表)で別々の運賃表を適用しているわけである。以下にそれを示す。

 本線ほか松戸線  成田空港線北総線  千原線  
1km150170210190200
2km
3km
4km170320280270
5km
6km200190390330290
7km310
8km470380330
9km340
10km210530430360
11km280380
12km600480 
13km 
14km230 
15km660550 
16km340 
17km 
18km260720620 
19km 
20km 
21km390770670 
22km 
23km280 
24km800720 
25km 
26km450 
27km830770 
28km  
29km  
30km 860820 
31km510  
32km  
33km  
34km 900  
35km   
36km560   
37km   
38km 930  
39km   
40km   
41km620   
42km 960  
43km   
44km   
45km   
46km690 980  
47km   
48km   
49km   
50km 1000  
51km750   
52km   
53km    
54km    
55km    
56km800    
57km    
58km    
59km    
60km    
61km860    
62km    
63km    
64km    
65km    
66km920    
67km    
68km    
69km    
70km    

なんとまあややこしいことだけ伝わればよいかと思われる。それならば、運賃を整えればいいのかという話だが、どうもそういうわけにはいかなさそうである。実際、大半の区間で値上がりになるというのもそうなのだが、京成松戸線に本線のタリフを適用させるとなると、改めて認可を受ける必要があり、恐らくは認可基準を満たさない(端的に言って儲かりすぎる)ことになるからである。

もっとも、新規開業区間に隣接路線の運賃タリフを適用するのであれば、このような問題は生じないのだが、既開業線の譲渡となるとこれにはあたらないようである。

平成12年鉄業16号 

鉄道事業法の一部改正に伴う鉄道の旅客の運賃及び料金の設定等に係る取扱いの簡素化について

1.加算運賃
(略)

2.運賃等の設定等に当たらない場合
以下の場合は、運賃等の設定等に当たらないものとして取り扱うこととし、鉄道事業法第55条第1項及び鉄道事業等報告規則第3条第1項に基づき報告を要するものとする。

(1)新規開業又は線路振替(以下「新規開業等」という。 )による運賃等の設定等に当たり、新規開業等区間に隣接する区間に適用されている運賃等(加算運賃並びに北海道旅客鉄道株式会社、東日本旅客鉄道株式会社、東海旅客鉄道株式会社及び西日本旅客鉄道株式会社の地方交通線のみを乗車する場合に適用される運賃(以下「加算運賃等」という。 )を除く。 )を適用する場合。
(後段略)
(2)~(5)略

なお、神戸市営地下鉄が北神急行線を吸収した際には北神線からの運賃の値下げを実施している。これは届出でやっているのであろうと思われる。

京成電鉄の場合、京成津田沼で運賃打ち切りになるのは合併の恩恵を受けれていないことになるがそれでよいのだろうかとも思われる一方で、新京成電鉄が安すぎたということでもある。