JR各社 2025年春ダイヤ改正を予想する
さてもうこの時期がやってきてしまった。2025年春ダイヤ改正ニュースリリースが出るまで2か月ほどとなったので、ぼちぼち予想を始めていこう。今回はできる限り第三セクター社線を含めて記載していきたい。では各社を見ていく。
当たったらいいね!くらいの感じで思ってほしいです
JR北海道
既に出ている報道を記載すると
・特急大雪号の格下げ(快速化)検討
・特急すずらん号の格下げ等?
である。
JR北海道が室蘭線・函館線・根室線特急に全車指定席を導入した結果、JR東日本・JR西日本のように割引切符等の設定がそこまで充実していなかったせいか、利用者数の減少が著しいようである。特急すずらんについては東室蘭ー苫小牧(南千歳)間の所要時間が普通電車と20分差程度、しかも普通電車でも1時間少々、更に北へは快速エアポートにでも乗り換えれば足ることもあり、特に影響がおおきかったのでは?と考えられる。JR北海道がどこまで何を考えていたのかはわからないが、旭川・稚内・網走方面への全車指定席化はやりづらくなったのではないかと考える。
より深刻な問題は石北線特急大雪の快速化(ワンマン化)である。H100系が特急需要を代替できるような設備を備えているとはいいがたく、この点どこまで検討が進んでいるのかは定かではない。沿線市町の要望などもあるがどこまで実現するのであろうか。
その他駅の廃止もまた問題になってくる。2023年6月の報道で、42駅を廃止検討、うち5駅は実際に廃止された。残る駅を列挙する(参考:マイナビニュース)。
宗谷本線 瑞穂・日進・智北・天塩川温泉・咲来・筬島・佐久・問寒別・糠南・雄信内・南幌延・下沼・兜沼・抜海
石北本線 瀬戸瀬・緋牛内
釧網本線 緑・美留和・茅沼
根室本線 東滝川・厚内・尾幌・別当賀・昆布盛
富良野線 鹿討
室蘭本線 静狩・礼文・大岸
函館本線 仁山・赤井川・山越・山崎・黒岩・二股・目名・比羅夫
JR東日本
確定事項としては
・越後線 上所駅開業
・Suicaエリア拡大(松本ー穂高・長野間)
である。
まず確実に話題になるであろうは、京葉線である。通勤時間帯の問題と、幕張メッセの問題が複雑に絡み合っているために、まだまだ解決をみないだろう。房総各線特急の減便もまた気になるところ。これと同様なところで言えば、宇都宮線・高崎線の快速ラビット・アーバンの運転取りやめが更に拡大する可能性も気にしてよいと思われる。
横須賀線・総武線快速はE235系の導入完了を待つところとなっている。これに合わせたダイヤ変更が見られるかどうかだが、多少の所要時間短縮(朝ラッシュ等)が関の山なのかもしれない。もう一つ大きなものとしては中央線快速のグリーン車導入である。これについては2024年春ダイヤ改正での大月乗り入れの増加との関連性も注目に値するだろう。
新幹線に目を向けると、2024年春ダイヤ改正では上越新幹線の最終ダイヤを繰り上げている。安定輸送と在来線最終接続を踏まえて他線に波及する可能性もそのうち出てくると思われる。E8系追加導入に伴うダイヤ見直しもまた行われると思われる。
他地区在来線ではスーパーつがるがどうなるかが気になっている(実際その効果などがよくわかっていない)。新潟地区ではパターンダイヤを崩した白新線がどうなるのか、及び磐越西線・信越線の直通がどこまで残るかが不透明なところである。
なお、交通体系の見直しに向けての検討が進む吾妻線に動きがあるかも確認したい。また、個人的な直感で恐縮だが仙台地区での大幅なダイヤ改正は既に各線行われているので小規模という予想である。
JR東海
TOICAエリアの拡大(リリース)を控えているJR東海。昨年は日中の在来線で減便を実施している。
新幹線についていえば、これ以上何をテコ入れするのか素人目にはもう分らなくなっている。N700Sが増えるんでしょうねというくらいである。
次いで在来線。飯田線・身延線で減便を実施したが、今度行うとすればどこなのだろうか。例えば身延線の県境区間の運転間隔調整や、関西線、紀勢線、参宮線(亀山ー伊勢市)の運転本数などが調整される可能性はあるのかもしれない(むしろ関西線は並走する近鉄線を尻目に増えそうな気もするが…)。なお、翌年度以降に行われる315系ワンマン運転に向けたダイヤ整理が実施されるものと推察される。
JR西日本
ひとまず確定している事項としては
・山陰線 鳥取~倉吉間にICOCAを導入すること ニュースリリース
程度である。
それ以外のところで重要な話といえばやはり万博輸送である(ニュースリリース)。桜島駅からシャトルバスが設定されるため、これに合わせた輸送力調整となる。
万博来場者数を踏まえ、桜島線内は毎時最大12本運転となる。また、大阪環状線からの直通列車のみならず、新大阪駅・大阪駅うめきた地下ホームからの臨時列車も設定される。それに向けた増備等が一応想定される。神戸・宝塚・奈良・和歌山方面についても種々増発があるものと想定される(もっとも1970年の万博のころとは平常の輸送力に歴然の差があることを踏まえておきたい)。
さて、その他の輸送についてはどうか。岡山近郊に現在増備が続いている227系500番台「Urara」は2023年7月から導入が始まったばかりで、現時点で導入が完了したわけではない。また、271系「やくも」も44両全て導入された一方で、381系電車を(多客期含め)全て置き換えているわけではないため、追加導入も一応考えられる。
他方で、それ以外の線区について増便を期待するのは難しそうである。需要の回復以上に要員の問題もあると考えられるためである。
JR四国
2024年春ダイヤ改正で徳島県内のダイヤは徳島駅のタクト化・特急の停車駅統一含め、ほぼ完成された。そのほか、過去のパターンダイヤ形成によって、徳島・高松・高知近郊のダイヤはおおよそパターンダイヤになっている。これらの維持・強化はちょくちょく行われているところである。
すると残るは松山近郊である。松山駅の高架化が完成するのは2024年秋である。これに合わせたダイヤを期待したくなる。
松山~伊予市間は9時から16時までの普通列車が7.5往復。概ね1時間に1本であるが、運転間隔は40~80分と不均整である(これはこの先伊予長浜経由と内子経由で分かれていることも影響していそうである)。松山~今治間も同時間帯で7往復ある(このほか伊予北条折り返しが1往復)。JR四国であれば目をつけていると思われるがどうなのだろうか。ただし、2024年秋ダイヤ修正で要員不足で減便していることに留意すべきである。
また、特急の指定席増強も見込まれる(2024年は南風で実施)。
JR九州
今のところ仙厳園駅の開業が予定されている。
毎年書いている気がするが大幅な増便(コロナ前後で同程度の本数へ)は期待できない。2019年比で昼間利用者が98%程度まで回復しているにもかかわらずである(リリース)。願望としては鹿児島線の快速(門司ー久留米)を早く戻してほしいところである、これはあくまで願望である。それ以外思いつかないくらいには期待していない。
第三セクター社線
北陸線関係のダイヤ改正を少し気にしてみよう。
ハピラインふくい:日中の敦賀での接続が現在大阪方面が敦賀駅00分着、20分発(20分連絡)、福井方面が敦賀駅15分着13分発(58分連絡)となっている。流石に何とかするだろうと期待している。また、土休日の臨時運転列車2往復についてもその処遇がきになるところである。
IRいしかわ:金沢駅10:00発、小松駅10:45発が土休日運転になっている。これをどうするかが個人的に気になっている(わかりやすいダイヤホールになっている)。
あいの風とやま:高岡ー富山間でパターンダイヤ化を成し遂げたように見えているが富山駅場面15時台(15:42-16:02)、高岡駅場面14時台(14:24-15:03)にダイヤホールがある。何らかの事情があると思われるが、何とかするのであろうと信じたい。
えちごトキめき鉄道:現状泊ー糸魚川で19往復を維持しているが、今後これもどうなるのか気になるところ。あいの風の計画を見ると「富山駅等からの糸魚川駅に直通している列車について、新潟県境を跨いだ利用実態を踏まえた見直しをえちごトキめき鉄道と協議しながら行うこと」とある。これが現在残っている金沢ー糸魚川直通の残り1往復の事だけをさしているのか、そもそも減便を含めた事柄なのかが明らかではない。また、2025年を目途に運賃改定を予定しているとの話もある。
その他の第三セクター線で思いつく事柄を網羅的でなく挙げるとすれば
・ほくほく線、IGR線、しなの鉄道はこの数年で減便を行っているため、目立った改正が見込まれるとまで言えない
・他方青い森鉄道では目立つような減便が数年行われているようにないため、少し用心したい
というところである。
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