三重方面へTOICAエリア拡大へ!

2026年1月22日未分類

JR東海は三重地区でのTOICA利用エリア拡大を発表した。時期は2027年春としている。

TOICA利用エリアの三重地区への拡大および 特急「南紀」のチケットレス乗車サービス開始について

概要

利用可能となるのは、以下の駅である。
紀勢線:下庄~多気間
参宮線:(多気)~鳥羽間
伊勢鉄道:鈴鹿駅

これに加えて、紀勢本線のうち、多気より南の特急停車駅、すなわち三瀬谷、紀伊長島、尾鷲、熊野市、新宮では、特急「南紀」利用時にTOICAが利用可能となるとともに、特急券部分はe5489でのチケットレス商品を購入できることとなる。ちょうど、高山本線下呂・高山・飛騨古川と同じイメージでよいだろう(弊記事)。

運賃計算複雑怪奇也?

ここで気になるのが、これら駅の特殊性である。リリースでは、「拡大するTOICA利用エリアおよび特急「南紀」の利用の場合にTOICA利用可能となる駅におけるTOICAのご利用条件、運賃計算方法等の詳細なサービス内容
並びに特急「南紀」のチケットレス乗車サービスの詳細については、決まり次第、別途お知らせします。」として、高山線の場合と異なり、リリースのタイミングでの計算方公表を見送っている。

河原田~津~亀山~河原田

まず、伊勢鉄道との関係でいえば、四日市・河原田~津間の移動は亀山回りと鈴鹿周りで分かれている。今回公表されたTOICAエリアを見ると、鈴鹿~津間は灰色の点線となっているが、「この区間を通過してTOICA利用エリアまたはTOICA利用可能駅の各駅相互間でTOICAをご利用いただくことは可能」としている。

【以下、1月22日追記】
他のケースを見てみよう(JR東海「自動精算方式|TOICA」)。
・JR線で複数の経路がある区間、つまり岐阜~美濃太田~多治見~名古屋~岐阜と、沼津~御殿場~国府津~熱海~沼津(JR東日本区間を含む)に関わる区間では、低廉な運賃で計算される。
例1:岐阜~多治見間は美濃太田回りより名古屋回りの方が安い
例2:沼津~下曽我間は御殿場回り(TOICAエリア完結経路)より熱海回り(TOICAエリア外を跨ぐ)の方が安い

・「東海道本線、関西本線、武豊線、飯田線、身延線、御殿場線、愛知環状鉄道線(愛環岡崎経由)」~「下呂・高山・飛騨古川(JR東海の表記では”TOICAエリアではない”)」の場合は多治見経由ではなく岐阜経由で計算する。なお、名古屋~多治見~美濃太田は名古屋~岐阜~美濃太田より10.2キロ短い。
例3:金山~下呂は多治見経由で1980円、岐阜経由で2310円となるが、TOICAでの運賃減額は後者となる。
※高山線内相互を除き「下呂・高山・飛騨古川」の各駅でのTOICA利用の条件は特急ひだの利用とされている。

・愛環線経由の場合、きっぷの場合は通過連絡運輸(JR線キロ通算)だが、TOICAの場合はJR線で通算されない(リンク)。なお、愛環線では、岡崎駅に乗り換え改札機が置かれているため、これにタッチすれば、愛環線を経由したことが分かる(他方、高蔵寺駅は直通列車がある)。

以上を踏まえて、伊勢鉄道線の場合を考えてみよう。普通列車は四日市~河原田でJR線に乗り入れ、津はホームが区別されている。快速みえでは、伊勢鉄道線内で検札をして適宜の精算をしている。
・まず、三瀬谷、紀伊長島、尾鷲、熊野市、新宮の各駅を利用する場合、特急「南紀」を利用する場合に限り利用可とするようなので、伊勢鉄道線経由で計算されるだろう(紀勢線・参宮線相互間であれば普通列車利用可とするとも考えられる)。例えば名古屋~新宮間での利用で、わざわざ亀山経由で津から特急「南紀」を利用するとは考えにくいということである。
・それ以外の場合は、低廉な運賃計算をするのが一番楽であろう。一方で、厳密に経路を特定しようとすると、普通列車では津駅の伊勢鉄道線ホームで乗り換え改札を設置し、快速みえでは車内検札で乗り換え改札と同様の記録をつけることになる。
・ただ、伊勢鉄道線経由と亀山経由で運賃が大幅に変わるわけでもなく、更にどちら経由のほうが安いかが結構バラバラなのがネックである。例えば、名古屋~津間は伊勢線経由が1290円、亀山経由が1340円、松阪であれば1690円と同額である。近距離区間であればさらに遠回りをするか、初乗りを2回払うかで運賃の多寡がバラバラになるであろう。
・なお、上記に見た通り、JR~他社線~JRでICカードによる通過連絡運輸計算がされるとも限らないことには留意すべきである。

津・松阪・伊勢市

さらに、津・松阪・伊勢市では近鉄とJRで改札が共同利用となっている。運賃差が非常に大きいというわけではないが、利用方法により計算を分けるのはどうするのだろうか(特定運賃を掛けるのか?)。なお、かつては桑名もそうであったが、JR・近鉄・養老で改札分離がなされた(リンク)が、伊勢市のように改札分離が困難な場合も見受けられる。

【参考 各駅相互間の運賃】
津 ~松阪  近鉄490円 JR330円
松阪~伊勢市 近鉄490円 JR420円
津 ~伊勢市 近鉄760円 JR770円

津駅の掲示 ICカードを使えない旨が多数掲出されている。(2022年撮影)

ICカード拡大に積極的なJR東海

過去のTOICAエリア導入拡大については以下の記事を見ていただきたいが、2019年以降、TOICAエリアの拡大の勢いが増していることがわかる。

過去の社長会見で、2035年前後には全線でTOICAが導入できるようにしようと考えているものと思われる(リリース)。