JR路線、これから電化開業はあるのか?
鉄道の電化はスピードアップや輸送効率の改善のこともあって、基本的に歓迎されるものといえる。
しかし、ことJRにおいてこれ以上電化路線が増えないのではないか…という理由に迫っていきたい。
まず、21世紀に電化されたJR各社の電化路線を見ていこう
2001年10月6日 JR九州 筑豊本線(折尾~桂川)・篠栗線
2003年3月15日 JR西日本 小浜線
2004年12月19日 JR西日本 加古川線
2012年6月1日 JR北海道 学園都市線(桑園~北海道医療大学) ニュースリリース
2015年3月1日 JR東海 武豊線 ニュースリリース
2016年3月26日 JR北海道 函館本線(五稜郭~新函館北斗) ニュースリリース
これ以降電化される路線がないのではないかといえる理由は様々ある。
1.これ以上電化して需要を満たすべき区間がない
端的にこれに尽きるとまで言える。輸送密度が一定程度ある路線についてはもうすでに電化されているし、むしろ長崎本線など一部必要性がなくなった部分については電化を外すなどしていたりするほどである。
おおよそ1時間に2往復以上の運転がある線区は軒並み電化されているというのが実態である。とはいえそれ以外の線区についてはどうかといえば以下の通り。
2.蓄電池車による「簡易電化」が達成されつつある
車体の側にも革新が進んでいる。2017年3月には3つの非電化路線で蓄電池車の運行が開始された。
JR九州 筑豊本線(折尾~若松) 819系 ニュースリリース
JR東日本 烏山線 301系 ニュースリリース
JR東日本 男鹿線 801系 ニュースリリース
これらの路線は一端が電化路線と接続していて、かつ短距離の盲腸線であるという特徴を有する。この程度の路線であれば全線電化するくらいなら…という判断が効くのであろう。さらに電気式気動車、ハイブリッド式気動車を(特にJR東日本が)導入していることも考慮に入れていいだろう。
では今後電化が考えられる線区はあるのだろうか。今のところ、JR各社で計画がある線区はない。JR西日本管内であれば吉備線・境線・播但線・関西線あたりはよく話が出てくるが、実際の動きはない(むしろ前2線はLRT化などのほうが検討されている)。
今後電化開業なる用語を聞くことはないのかもしれないというところである。
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