京都市 地下鉄、バスの大幅値上げの経営計画案公表
日経新聞の記事によると、京都市は市営交通の経営計画案を公表した。
記事で言及されている有識者委員会は、「京都市交通局市バス・地下鉄事業経営ビジョン検討委員会」。
第三回目の会合である。
日経新聞の記事によると、2028年までの経営計画案が示されたそうである。しかし、その実際の資料を見つけることができなかった。もっとも、前々から報道されていた通り市営地下鉄30円値上げ、市バス20円値上げを軸にするようである。なおこれに先立ってかはわからない(元々からの健全経営化のためだろう)が、今年10月から企画券の料金は値上げされている。
地下鉄料金の変化は以下の通り。
1区(1~3km) 220円→250円
2区(4~7km) 260円→290円 (10/16追記:誤記を正しました)
3区(8~11km) 290円→320円
4区(12~15km) 330円→360円
5区(16~22km) 360円→390円
つまりは、今まで2区運賃を払ってもおつりが出ていた料金を支払わないと地下鉄に乗れないことになる。
他の地下鉄との比較に関しては過去の記事をご覧ください。
つまりは、今まで2区運賃を払ってもおつりが出ていた料金を支払わないと地下鉄に乗れないことになる。
他の地下鉄との比較に関しては過去の記事をご覧ください。
バスに関しては、市内区間、つまり均一運賃区間は230円から250円になると言うことになる。
この値上げが実施されれば250円の料金は他の公営バスに比べてかなり高い水準になると言える。
例えば
横浜市バスは均一220円、
大阪シティバス(旧大阪市営バス)は均一220円、
東京都バスは23区内区間で原則210円(と一部安くなる系統アリ)、
神戸市バスは都市部を運転する普通区で210円などとなっている。
しかし、例えば仙台市(初乗り160円)や、都バスの多摩地区(初乗り180円)などのように乗車距離に応じて料金を取る方式であればより「適正」な料金収受ができる(その分整理券制などの設備が必要)。
京都市バスも確かに調整系統と称して整理券制の非・均一運賃区間があるが、その料金の段差はあまりない(深夜バス除き270円が最大のようである)。となれば調整系統範囲の拡大や、その料金差の拡大を検討する可能性もありそうだ(ここはあくまで予測)
ディスカッション
コメント一覧
京都市営地下鉄の運賃について、他の鉄道に比して定期券の割引が少ないので、運賃について左の通り「市長への手紙」(https://sc.city.kyoto.lg.jp/multiform/multiform.php?form_id=4514&_ga=2.61489775.218509172.1729862102-246835026.1685446734)で提案しました。
「現行では京都市営地下鉄の普通運賃は駅間距離により5区に分かれている(https://www.city.kyoto.lg.jp/kotsu/page/0000163782.html)が、これを更に細かくすることを提案する。
即ち、
駅間距離 普通運賃
1~3キロ 165円
4~6キロ 215円
7~10キロ 250円
11~14キロ 300円
15~18キロ 380円
19~22キロ 413円
とし、定期券の購入代金としては普通運賃の200倍を出せば6カ月の通勤定期券を購入できるよう運賃を改められたい。
即ち、1回乃至数回の利用のみとなる普通運賃を割高とし、恒常的に京都市営地下鉄を使う定期券利用者を優遇することにより、市民のための京都市営地下鉄としての役割を果たされんことを望むものである。
地下鉄事業が初期投資が巨額であり京都市営地下鉄が当初建設費等の減価償却の途上にあること等の貴庁の言い分(令和6年5月21日16時23分当方入電。市長への手紙に対する回答)は理解できなくはないが、その減価償却は日常的に京都市営地下鉄を利用する定期券通勤客ではなく、物見遊山等で単発で京都市営地下鉄を利用する人間、即ち普通運賃での利用者に主に負わせるべきである。
なお、参考までに各鉄道会社の運賃のURLを記載する。
JR https://www.jr-odekake.net/railroad/ticket/guide/normal_tickets/normal_fare03.html#bhyo
近畿日本鉄道 https://www.kintetsu.co.jp/gyoumu/kippu/eigyoukirotei.html
京阪 https://www.keihan.co.jp/traffic/time-fare/fare.html」
なお、提案文中、「地下鉄事業が初期投資が巨額であり京都市営地下鉄が当初建設費等の減価償却の途上にあること等の貴庁の言い分(令和6年5月21日16時23分当方入電。市長への手紙に対する回答)」とあるのは、以前運賃が西日本旅客鉄道株式会社等と比べて高すぎると「市長への手紙」で提案した処、「拝復
日頃は市バス・地下鉄をご利用いただき、誠にありがとうございます。
ご意見を頂戴しました地下鉄の運賃につきましては、交通局が危機的な経営状況にある中、将来にわたって安定的かつ持続可能な経営を確保していくため、現在の運賃水準とさせていただいております。ご理解賜りますようお願い申し上げます。
交通局では、令和元年度からの10年間を計画期間とした経営ビジョンにおいて、市バス・地下鉄が将来にわたり市民の足としての役割をしっかりと果たしていくことを基本方針に掲げ、事業運営に努めております。
令和2年2月以降、新型コロナウイルス感染症の影響により、お客様数が減少し、危機的な経営状況に直面しているところですが、引き続き、同ビジョンに掲げた基本的な方針は堅持するとともに、令和3年度に策定した「京都市交通局市バス・地下鉄事業経営ビジョン【改訂版】」に基づき、更なる経費の削減や、収入増加策、民間事業者との連携など、できる限りの取組を進めております。
地下鉄事業は、初期投資が巨額で、開業当初は支払利息や減価償却費の資本費負担が大きいことから、長期的に収支の均衡を図っていく事業です。京都市営地下鉄は、当初建設費等の減価償却の途上にあることに加え、コロナ禍によるお客様数の減少により、近年、経常損益は赤字決算が続いていますが、経常損益から現金の支出を伴わない費用(減価償却費等)を除いた現金収支(償却前損益)では、黒字を計上できており、ゆっくりではありますが、着実に収支均衡への歩みを進めています。
今後も、公営企業として市民の足を守っていけるよう、経済性の発揮と公共の福祉の増進を両立させながら、京都の公共交通全体の利便性を向上する観点に立って、ひとと公共交通優先の「歩くまち・京都」を牽引する役割を担ってまいります。
今後とも、市バス・地下鉄をご利用いただきますよう、宜しくお願い申し上げます。
敬具
京都市長 松井 孝治
交通局
(運賃制度について)
企画総務部企画調査課
TEL:075-863-5061
FAX:075-863-5069
(民営化等について)
TEL:075-863-5031
FAX:075-863-5039
なお、このメールアドレスは送信専用であり当メールに返信いただいてもお答えはできませんのでご注意ください。
」と回答があったことを受けてのことです。
>>1
地下鉄2区料金は訂正いたしました、ありがとうございます
調整系統に関して、確かに利便性向上のためにコストをかけて減らしたのにそれを元に復するのは現実的ではないですが、バス・地下鉄の初乗りが250円という値にそもそも現実味を感じれないだけに考えてしまいたくなるわけです
地下鉄2区の現行運賃は260円。
バスについて、運賃制度を変えるということは他社との兼ね合いもあって非常に難しいことなのに、最近わざわざ均一区間を広げたところであり、調整区間をまた広げるということは現実的ではないのでは。