【城崎へ】WESTER修行 DAY1
予備試験の最初の日程も終わり、大学の定期試験までの間は「受験生」から「大学生」に戻れるという状態だった。JR西日本がひょうご夏の体験デジタルパスという破格のきっぷを発売したのでせっかくならそれを使おうとなったわけである。予備試験当日も少々疲弊したから、ここらで湯治に出るのもよかろうということで始まった旅である___
※7月15~17日の旅行ですが、色々あって公開をずらしました。
さて旅の始まりは京都駅。普段なら青春18きっぷを掲げるのだが、ICOCAを掲げている。というのも、先に言った「デジタルパス」はICOCAの利用額を後からWESTERポイントで還元するというものである。そのため一旦全て運賃を支払わないといけない。ただWESTERポイントはほとんど(航空会社の)マイルが如く、1ポイント1円どころでない価値を帯びることがある。WESTERポイント9000ポイントでJR西日本全線乗り放題+特急指定席取り放題のきっぷが発売されているのである。となればその恩恵にもあずかりたいところである。
乗り込む電車は新快速播州赤穂行きである。かつては昼間も走っていたが、今や赤穂線直通は夕方が大半であり、データイム前にはこの1本を残すのみである。ひとまず席を得て、教科書を読む(さっきも言ったが定期試験前である)。事実上移動図書館と思いながら大阪より西へ、西へ、姫路で降りる。さてここから播但線で和田山まで抜けるのだが、播但線の電車を1本待つ必要がある。その間に姫新線に1駅乗ることができる。しかも姫路に戻ってきてもなお見送るべき電車に乗り継げる。となれば駅巡りも兼ねたいし、”効率よく”運賃を使える。
ということで向かうは姫新線ホーム。キハ127系のワンマンカーである。223系電車をベースにした車両で非電化区間を進む。高速化工事をしていて姫新線は最高速度100km/hである。すぐに播磨高岡に着く。ワンマンといえど、すべての扉が使える。ここで一旦下車して姫路へ戻る。播磨新宮行は着席定員の7割程度だったが、姫路行きは立ち客でかなり埋まっている。
さて、播但線へ向かう。いったん姫路駅を出場したうえで改めて播但線(・姫新線)ホームへ向かう。停車しているのはワインレッドの103系電車。令和6年だがまだまだ健在である。京口・野里は高架駅である。その先は地上駅になるが、70~80km/hは出ている。いったん仁豊野駅で降りる。
みどりの窓口こそないが、出札窓口を備えている駅である。折り返して1駅、砥堀駅へ向かう。こちらは姫路方面行き出入り口に直結した駐輪場がある無人駅である。駅構内は一線スルー化されていて、なぜか進行方向右側のホームにそれぞれ停車するのである。姫新線と同様、姫路行きはかなり混んでいる。この先もゆったり進むのかと思えば香呂駅を過ぎたあたりから本領発揮、90km/h近く出し始めた。
更に福崎から先は線路自体の最高速度110km/hとなり、103系が老体に鞭打ち時速100km/hを出すのである。これは乗るほかないであろう。
播但線の普通列車は寺前で乗り換えである。キハ40系気動車が対面に止まっている。それに合わせてホームに段差があるのである。乗り込む単行の気動車は駅メモとのタイアップの装飾がなされている(ラッピングというほど大層に覆っているわけではない)。
乗客は30人少々といったところである。ボックスシートに身をゆだねるのはたまにはいいのだが、日常利用にはたまったものではないであろう。かつて一部列車が通過していた長谷、生野銀山の生野と進み、新井駅に着く。6人ほど下車したのだが、何やら手間取っていたように見える。恐らくはICOCAで下車しようとしたのであろう。播但線の非電化区間は生野と竹田でしかICOCAが使えない。簡易委託のためか、駅に人はいらっしゃったがその処理はJRの社員がやらざるを得ないのだろう。その先青倉で1人拾って和田山に着く。
和田山からは豊岡行きの普通電車に乗り換える。どうということはないのだが、今度は八鹿駅で後ろの車両のドアから乗ろうとした乗客がいた。ワンマン運転の電車は1両めの前と後ろのドアしか開かないのである。
電車は快調に飛ばして豊岡に着く。このへんの安定感は流石223系といったところ。さて、豊岡で腹ごしらえしたらちょうど次の電車が特急になってしまった。これは仕方ないのでトク特チケットレスを使って乗車する。短距離の利用にはめっぽう威力を発揮する商品で、豊岡ー城崎間300円である。せっかくなので発券したうえで乗車する。
特急きのさき号の車内では玄武洞の観光案内があった。もっともその最寄りであるはずの玄武洞駅は川の向かい側で使い物にならないそうである。城崎温泉駅に着いた。夏ということで駅員は皆浴衣である。またこの駅は不思議なことに、駅舎側が4番乗り場で、1番乗り場は1日1本しか利用がない。
城崎といえば外湯めぐり。入れる温泉に入っていく。地蔵湯、鴻の湯、一の湯と入って満足して帰ろうとしたら、15時38分の電車が行ってしまったところ。次の16時20分発の汽車は豊岡で-12分接続となり、その次の電車を待つと帰るころには22時になってしまう。これは避けねばと特急に乗ろうと画策する。
ただ城崎温泉ー福知山間にトク特チケットレスの設定がないので、豊岡までは汽車で行く。また豊岡でいったん出場して運賃を稼いでおく。播但線の遅れを受けて9分ほど遅れた豊岡行きがやってくる。その間鳥取行を待たせているわけであるが…交換待ちの時間を吸収して4分遅れで発車。豊岡に着いたところで、いったん改札を出てみるとなにやら駅員が多数応対している。
聞けば「綾部ー和知間 大雨のため運転見合わせ」とのことである。どこかで運転打ち切りになることを覚悟して特急きのさきに乗り込む。行きしなには気づけなかったが、江原駅の発車標が塞がれていて「改札口の時刻表でご確認ください」と本末転倒な案内をしていた。その先養父で反対列車の遅れをし和田山駅を5分遅れで発車、梁瀬でも反対列車を待たされた。するとやはりというべきか、福知山駅で運転打ち切りが決定。
この先園部方面に向かう場合は福知山線(・こうのとり号)を迂回せよとのことである(もっとも福知山までの特急券だったのであまり自分には関係ない)。「急遽のことですので車内お座席確保できていません、空いている席をご利用ください」と繰り返し案内されていた。改札を出てみれば人だかりである。こうなったら福知山線の普通電車に乗り換えようと飯と酒を買う。こうのとり号の後に発車する丹波路快速大阪行きに乗車。
こちらは4両ツーマンで、篠山口で4両増結するのかと思いきやそのまま大阪まで向かう。これも山陰線の電車を待ち合わせるために10分程度の遅れをもって発車することになった。待ち合わせた山陰線電車は東舞鶴行となっていた。駅員各位の放送が時折耳に入る。「最終の乗車確認をしております」…発車の際には車掌から「スムーズなお乗り換えにご協力いただきましてありがとうごいます」と放送が入った。ただでさえ気をもむ事態があるのにここまで配慮するのには頭が上がらない。(とここまで約2800字を当の丹波路快速車内で書いた。焼き鳥とビールで優勝してきます…)
谷川駅では、2番乗り場に降り口を変更していた。その際、「お乗り換えのご案内をいたします、加古川線西脇市行はホーム変わりまして加古川線乗り場です」と貴重な放送があった。その先下滝ー丹波大山間で車掌が巡回しに来た。ちょうどこの区間は福知山線内でも駅間が長いところである。なんとか遅れを回復できる限りで回復させたいという気概が伝わる運転をしている。篠山口での所定7分停車を吸収して7分遅れで進む(ちなみにこの辺で所要時間の半分程度となる)。もう暗すぎて外の様子はよくわからないが、新三田に着いたときの到着メロディでいよいよ大阪近郊に帰ってきたことを実感した。ここからの快速運転は流石といったところである。川西池田で普通電車を追い抜き、大阪駅9番乗り場へ。発車標を見ればスーパーはくと号が「運転見合わせ中」になっていた。
新快速に乗り換えて京都に戻る。ラッシュ時間帯でもなかなか見ないレベルの超満員だったが、なぜか新大阪駅で乗客の半分以上が降りて行った。なにがあったのかよくわからないが、座れたのでよしとする。
旅程表はこちら。
京都 | 07:29 | 3407M 新快速 赤穂 |
姫路 | 09:04 | |
09:09 | 1831D ワンマン 播磨新宮 |
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播磨高岡 | 09:14 | |
09:22 | 1836D ワンマン 姫路 |
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姫路 | 09:27 | |
09:33 | 5617M ワンマン 福崎 |
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仁豊野 | 09:48 | |
09:58 | 5626M ワンマン 姫路 |
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砥堀 | 10:02 | |
10:08 | 5619M ワンマン 寺前 |
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寺前 | 10:39 | |
10:41 | 229D ワンマン 和田山 |
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和田山 | 11:28 | |
11:50 | 853D ワンマン 豊岡 |
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豊岡 | 12:19 | |
13:40 | 5005D 特急 城崎温泉 |
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城崎温泉 | 13:49 | |
16:20 | 176D ワンマン 豊岡 |
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豊岡 | 16:32 | |
16:42 | 5020M 特急 京都 |
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福知山 | 17:43 | |
18:11 | 2776M 丹快 大阪 |
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大阪 | 20:21 | |
20:30 | 3324M 新快速 長浜 |
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京都 | 20:58 |
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