三重県の実証実験で名古屋ー伊賀上野間直通団臨運転へ
普段は団臨の話をしない弊ブログだが、気に掛けていた話題であるので取り上げる。
大都市と沿線地域(名古屋駅-伊賀上野駅間)を結ぶ実証列車を運行します
JR西日本、三重県、亀山市、伊賀市で構成される関西本線活性化利用促進三重県会議の実証のため、名古屋から伊賀上野までの団体臨時列車を運行するとのことである。
日付は今年2月16日、22日で、使用車両はかつて運用実績のあるJR東海のキハ75系である。ダイヤは以下の通り
名古屋8:51→関10:09→伊賀上野10:45
伊賀上野15:34→関16:18→名古屋17:44
(参考:快速電車を含む定期列車)
名古屋9:05→亀山10:07/10:14→関10:20→伊賀上野10:58
伊賀上野15:21→関15:58→亀山16:05/16:23→名古屋17:34
客扱いは途中関のみで、名古屋ー伊賀上野・関の往復のみとされている。旅行商品としては、フリープランほか、計4プランで1日あたりの定員は100名となり、日本旅行の企画旅行となっている。
関西本線活性化利用促進三重県会議では、2023年11月に潜在需要の掘り起こしと策として本列車実証運行が決定しており、元々は奈良ー名古屋間の運転を予定していた。その際の資料を以下に掲げておく(非公開資料とあるが、公文書開示をしており、黒塗りは開示の際に既に塗られていたものである)。
上記資料を見れば、「地域外からの潜在需要への取組」「沿線自治体や団体等による観光プロモーションの強化」「観光客受入体制の整備や充実」を意識した内容となっていることがよくわかる。
目的の中にある、「関西本線の認知度向上、特に他の路線と接続していることの普及啓発」というところがどれほど達成されているかは疑問の残るところである。関西本線非電化区間(加茂ー亀山間)は前後で大和路線、草津線、伊賀鉄道、紀勢線と接続しており、裏名阪ルートにもなり得る路線である。もちろん伊賀地域以東は関西圏よりも名古屋方面との繋がりが強いわけで、そのことを示してはいるのであろうが…
また、外部から当該地域への流動、誘客だけでなく、当該地域から鉄道を用いて外部に行くことはそこまで考えていないようである。報道に伊賀市長の発言にあるような情景は広がらないようである。
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