富山地鉄の株式を買った話【株券】
表題のとおりです。富山地方鉄道株式会社の第二普通株式を買いました。まだ株券発行会社なので、実物の株券をやり取りしました。
やり取りの経緯を。そもそも、非上場の株式を購入するというのは結構面倒で、証券会社でもふつうはやり取りしてくれません。特定の株式だけやり取りをしている証券会社があり、その中の一つが富山地方鉄道の株式だったわけです。詳細は株主コミュニティ制度(証券業協会HP)と調べてみてください。今回は富山市の島大証券さんに連絡をしました。
7月9日:株式の購入に興味がある旨連絡する。
7月15日:島大証券から連絡あり。同社の有価証券報告書などを踏まえて買い付けしたいかを確認される。
7月22日:買い付け希望と希望株数を連絡する。
8月13日:売主を見つけてもらった旨教えてもらう。
8月14日:口座開設のための様式を郵送してもらう。
8月18日:様式を送り返す。
8月20日:購入代金の振り込みを求められる。すぐ振り込む
8月23日:株券が発送される。
8月24日:株券を受け取る。
8月25日:名義書き換えのためにみずほ信託銀行の支店へ赴く。数週間後に帰って来るとのこと。
9月3日:名義書き換えを終えた株券が郵送される。
今回は200株を購入。単位株制度ではないので、議決権は200個のまま。もう100株買い増しすれば株主提案権が出てきます。不思議だなあ。
少し詳しく株券を眺めてみよう。まずは表面から。

昭和30年2月1日に発行された第二普通株式です。まず額面株式制度時代(2001年廃止)のものなので、5000円と書かれているが、別に5000円で買えるというわけではありません。会社法214条以下の株券発行会社の定めを見れば、必要な事項を書いていることがわかります。
有価証券報告書を見ると、先配、普通、第二普通、第三普通、後配株式があり、発行済株式のうち9割が第二普通株式となっている。そのうえで、株式の配当順序は以下の通りです。
(1)先配株式に対して年2円に達するまで配当した後、普通株式に対して年1円50銭に達するまで配当いたし ます。
(2)前号により配当してなお残余があるときは、普通株式に対して前号の配当金と合わせて年2円50銭、第二普通株式に対して年1円に達するまで同一の割合によって配当いたします。
(3)前2号により配当してなお残余があるときは、先配株式、普通株式および第二普通株式の三者に対して第二普通株式に前号の配当金と合わせて年2円50銭に達するまで先配株式1、普通株式および第二普通株式各2の割合によって配当いたします。
(4)前3号により配当してなお残余があるときは、先配株式、第二普通株式および第三普通株式の三者に対し て先配株式および第二普通株式に前各号の配当金と合わせて年4円に達するまで、第三普通株式に年4円に達するまで先配株式1、第二普通株式2、第三普通株式4の割合によって配当いたします。
(5)前各号により配当してなお残余があるときは、各株式に対して同一の割合によって配当いたします。
(6)第二普通株式、第三普通株式および後配株式に対して各2期間継続して年4円以上配当したときは、その 翌月よりその株式は普通株式と同一順位となります。
要は2円50銭の配当のあと4円まで増えるという形です。ようわからん…2016年3月期から2019年3月期までは、第2普通株式まで配当が回っていて1株1円配当があったようです。ちょうどこのころは北陸新幹線の開業効果があったということでよいでしょう。
収入印紙は紙で貼ってるのではなくて、エンボス加工で「印紙税 税印」と押してあります。
右上の車両はかつての特急くろべ号のようです。

まだ名義書き換えをする前にスキャンしました。譲受人の名前2つは手書きで、押してあるハンコも富山地方鉄道株式会社の印。一方で、平成28年の名義書き換えは印刷してある名前で、取締役のハンコは「みずほ信託銀行」のハンコになっている。今回の名義書き換えもみずほ信託銀行に名義書き換えを請求しています(会社法123条)。株券については会社法128条以下をご参考に。
裏書欄は旧商法のときのものが残っているということだそうです(参考)。このへんは勉強が及んでいないとことです…
売値については…まあ調べたら出てくるんですが、結構いい値段しましたね。
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