JR北海道 25年春ダイヤ改正詳報
ここからはJR各社のダイヤ改正を詳報していく。
石北線の大幅な輸送体系変更
やはり目玉は特急「大雪」を特別快速「大雪」とし、快速列車として毎日運転というところである。元々毎日運転していた特急大雪を指定日運転化していたのはどこの誰だといいたいところであるが、まあよかろう。
特別快速「大雪」はH100系の乗り心地改善車で運転される。できれば特別快速改め、快速きたみ号も同様にしてほしいところである(特快きたみが2両編成になったのは2024年春改正のことである)。
より具体的な時刻をみていこう。まずは下り列車から。
・特急オホーツク1号は大幅な時刻に変更がない。
・特別快速大雪も現在の特急大雪と大差がない。
・快速きたみは旭川14:40発から15:10発に繰下げになり、北見~網走間は各駅停車となる。北見18:30発網走19:41着の列車が現行にないので、どれかを吸収するのであろう。
・特急大雪3号の時刻に特急オホーツク3号の運転となる。
・特急オホーツク3号の自国に特別快速大雪の運転となる。こちらは遠軽から先の最終列車を担うことになる。
上り列車はどうか。
・網走始発の特急オホーツク2号を5:58発から6:55発に繰り下げる。後述の普通列車を先行させることになる。
・特急大雪2号はそのまま特別快速大雪に、特別快速きたみも大幅な時刻変更がないが、網走9:43発の列車が元々ない。長距離列車が6:55、8:04、9:43発とけっこう連続することになる。
・特急大雪4号は取りやめとなり、その後の網走14時台に特急オホーツク4号を運転することになり、札幌には20時2分の到着となる。
・特急オホーツク4号より若干後ろ倒しの時間で特別快速大雪が運転され、旭川は21:44着となる。旭川は最終のライラックに乗り換えとなる。
普通列車を見てみよう。
網走5:49発遠軽行きが運転される。これは現在生田原7:37発遠軽行となっているものである。これを網走まで延ばす。停車駅は網走、女満別、美幌、端野、愛し野、柏陽、北見、西北見、東相内、相内、留辺蘂、生田原、安国、遠軽である。すなわち、呼人、西女満別、緋牛内、西留辺蘂は通過である。通学列車というのに高校最寄りの西留辺蘂にとめないのはこれいかに。
また、白滝~網走間一部列車削減であるが、遠軽~白滝間は以下の列車しかない。
【下り】
・白滝7:05発遠軽行
・上川11:18発遠軽行
・特別快速きたみ
・白滝20:42発遠軽行
【上り】
・特別快速きたみ
・遠軽13:41発旭川行
・遠軽17:06発白滝行
・遠軽19:39発白滝行
特別快速大雪があるからなんとかなるという判断なのだろう。
函館線(札幌~旭川間)
2021年春ダイヤ改正において札幌9:30発、16:30発、旭川14:30発、18:30発は土休日運転に変更となり、2022年春改正で、札幌19:30発、旭川17:30発は臨時列車化、上記列車も臨時列車化と変更となっている。2023年春改正で一部時刻弁口を加えたうえで、そして今般の改正が以下の通りである。
・札幌16:30発旭川行き、旭川21:00発札幌行き特急を新規設定
・札幌23:05発旭川行き、札幌5:18発札幌行き特急を廃止
となっている。ざっと時刻表に起こしてみよう。なお、他の列車の時刻は公表されていないので注意されたい。
旭川21:00発札幌行き特急を新規設定とあるが、実質的には上記の特急オホーツクのダイヤ繰上げで、旭川18:25発の特急が出来たとみるほうがよさそうである。その他、青色、赤色で示している臨時列車については特段の記載がない。
根室線特急
・特急「おおぞら7号」の停車駅を追分・新夕張・池田・白糠通過により、札幌ー釧路間31分短縮
・特急「おおぞら5号」は追分、新夕張に停車
現在は特急おおぞら5号が南千歳を出るとトマム、新得、池田、白糠と停車している。ここに追分、新夕張が加わることとになり、現行7号と同じ停車駅となる。これで改正7号が追分、新夕張通過のみであれば、単なる停車駅交換でしかないが、池田、白糠も通過となる。池田を通過する特急が1本出来てしまったこととなる。
また、特急「おおぞら12号」「とかち9号」はトマム駅通過へとある。これはそれぞれ、22:54発、21:26着と遅いからである。
函館線特急
特急「北斗2号」伊達紋別、大沼公園、五稜郭通過となる。既に苫小牧ー東室蘭間ノンストップはこの1便のみであるが、全列車停車の伊達紋別、大半停車の大沼公園を通過の上挙句五稜郭も通過する列車となった。
快速・普通列車
石勝線の新千歳~新夕張間の普通列車をすべてH100系に置き換え、最大11分速達化となる。毎度出しているが、H100系の歴史を振り返っておく。残るは花咲線、名寄~稚内間、留萌線、滝川~富良野間、室蘭線(岩見沢~苫小牧)、日高線、長万部~函館間のみである。
2020年春ダイヤ改正 リリース
・函館本線 小樽~長万部(山線)201系を除く全列車
2021年春ダイヤ改正 リリース
・室蘭本線 苫小牧~室蘭 66本中42本*
・室蘭本線 東室蘭~長万部 全列車
・宗谷本線 旭川~名寄 稚内方面直通を除く全列車
・石北本線 旭川~上川 23本中2本
2022年春ダイヤ改正 リリース
・根室本線 新得~釧路 全列車
・石北本線 旭川~上川 北見方面直通を除く全列車
2023年春ダイヤ改正 春リリース・5月20日リリース
・富良野線 旭川~富良野 全列車
※室蘭本線 苫小牧~室蘭 737系電車で再置き換え
2024年春ダイヤ改正
・函館本線 岩見沢~旭川 H100系・737系電車で一部置き換え
・石北本線 旭川~網走 全列車
・釧網本線 網走~釧路 全列車
2025年春改正
・石勝線 千歳~新夕張間 全列車
富良野線は日中時間帯の普通列車を2両に増結、夜間の一部列車を取りやめとなる。確かに旭川22:39発富良野行などあまりにも遅い列車が存在するので仕方ない。
その他花咲線、釧網線、函館線(函館~森間)早朝・夜間の列車取りやめについては思うところがある。釧網線はこれ以上削るところがないレベルであると思われる。なんなら2年連続の減便である(参考弊記事)。また、以下の画像を見てもらえれば減便の具合がわかるはずである。
花咲線の減便は2016年の大減便以来であると思われる。これもどこを削るのかよくわからない。
駅
東滝川、東根室、雄信内、南幌延、抜海の5駅が廃止となる。東滝川はまだまだ市街地であるし、東根室は既報の通り一部識者からの批判も強いところである。雄信内、東幌延、抜海の廃止で、名寄以北の宗谷線の駅の特急通過駅は13駅にまで減る。
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