京都市営地下鉄 運賃改定を回避へ
京都市交通局は25日、運賃改定を検討していたところについて、地下鉄は回避するということとなった。
もともとの状況としては
・地下鉄30円(改定率8%)
・バス 20円(改定率7%)
とする予定であった。
しかし地下鉄については利用者の推移が想定を上回っていたこと(令和4年においては30.4万人想定のところが33.7万人実績見込み※令和元年度は40万人)に加えて、借金の返済についての先延ばしが効く範囲がバスに比べて広いことから、これが回避されることとなったようである。
ただ、借金の先延ばしであることには変わらないために、今後の動向を注視する必要がある。
他方で、市バスについてはそもそもの経常収支を改善する必要があり、運賃改定を見込む必要が依然としてあることとなった。
尚市バスについては、「今後の市バス路線・ダイヤの考え方」がちょうどパブリックコメントを終えたところで、今後令和6(2024)年春のダイヤ改正でこれらが反映されるところと見込まれている。
「今後の市バス路線・ダイヤの在り方」(素案)に対する市民意見の募集について
京都市バスの路線・ダイヤの在り方に関する検討委員会
参考(過去の検討状況):
ディスカッション
コメント一覧
京都市営地下鉄の運賃について、他の鉄道に比して定期券の割引が少ないので、運賃について左の通り「市長への手紙」(https://sc.city.kyoto.lg.jp/multiform/multiform.php?form_id=4514&_ga=2.61489775.218509172.1729862102-246835026.1685446734)で提案しました。
「現行では京都市営地下鉄の普通運賃は駅間距離により5区に分かれている(https://www.city.kyoto.lg.jp/kotsu/page/0000163782.html)が、これを更に細かくすることを提案する。
即ち、
駅間距離 普通運賃
1~3キロ 165円
4~6キロ 215円
7~10キロ 250円
11~14キロ 300円
15~18キロ 380円
19~22キロ 413円
とし、定期券の購入代金としては普通運賃の200倍を出せば6カ月の通勤定期券を購入できるよう運賃を改められたい。
即ち、1回乃至数回の利用のみとなる普通運賃を割高とし、恒常的に京都市営地下鉄を使う定期券利用者を優遇することにより、市民のための京都市営地下鉄としての役割を果たされんことを望むものである。
地下鉄事業が初期投資が巨額であり京都市営地下鉄が当初建設費等の減価償却の途上にあること等の貴庁の言い分(令和6年5月21日16時23分当方入電。市長への手紙に対する回答)は理解できなくはないが、その減価償却は日常的に京都市営地下鉄を利用する定期券通勤客ではなく、物見遊山等で単発で京都市営地下鉄を利用する人間、即ち普通運賃での利用者に主に負わせるべきである。
なお、参考までに各鉄道会社の運賃のURLを記載する。
JR https://www.jr-odekake.net/railroad/ticket/guide/normal_tickets/normal_fare03.html#bhyo
近畿日本鉄道 https://www.kintetsu.co.jp/gyoumu/kippu/eigyoukirotei.html
京阪 https://www.keihan.co.jp/traffic/time-fare/fare.html」
なお、提案文中、「地下鉄事業が初期投資が巨額であり京都市営地下鉄が当初建設費等の減価償却の途上にあること等の貴庁の言い分(令和6年5月21日16時23分当方入電。市長への手紙に対する回答)」とあるのは、以前運賃が西日本旅客鉄道株式会社等と比べて高すぎると「市長への手紙」で提案した処、「拝復
日頃は市バス・地下鉄をご利用いただき、誠にありがとうございます。
ご意見を頂戴しました地下鉄の運賃につきましては、交通局が危機的な経営状況にある中、将来にわたって安定的かつ持続可能な経営を確保していくため、現在の運賃水準とさせていただいております。ご理解賜りますようお願い申し上げます。
交通局では、令和元年度からの10年間を計画期間とした経営ビジョンにおいて、市バス・地下鉄が将来にわたり市民の足としての役割をしっかりと果たしていくことを基本方針に掲げ、事業運営に努めております。
令和2年2月以降、新型コロナウイルス感染症の影響により、お客様数が減少し、危機的な経営状況に直面しているところですが、引き続き、同ビジョンに掲げた基本的な方針は堅持するとともに、令和3年度に策定した「京都市交通局市バス・地下鉄事業経営ビジョン【改訂版】」に基づき、更なる経費の削減や、収入増加策、民間事業者との連携など、できる限りの取組を進めております。
地下鉄事業は、初期投資が巨額で、開業当初は支払利息や減価償却費の資本費負担が大きいことから、長期的に収支の均衡を図っていく事業です。京都市営地下鉄は、当初建設費等の減価償却の途上にあることに加え、コロナ禍によるお客様数の減少により、近年、経常損益は赤字決算が続いていますが、経常損益から現金の支出を伴わない費用(減価償却費等)を除いた現金収支(償却前損益)では、黒字を計上できており、ゆっくりではありますが、着実に収支均衡への歩みを進めています。
今後も、公営企業として市民の足を守っていけるよう、経済性の発揮と公共の福祉の増進を両立させながら、京都の公共交通全体の利便性を向上する観点に立って、ひとと公共交通優先の「歩くまち・京都」を牽引する役割を担ってまいります。
今後とも、市バス・地下鉄をご利用いただきますよう、宜しくお願い申し上げます。
敬具
京都市長 松井 孝治
交通局
(運賃制度について)
企画総務部企画調査課
TEL:075-863-5061
FAX:075-863-5069
(民営化等について)
TEL:075-863-5031
FAX:075-863-5039
なお、このメールアドレスは送信専用であり当メールに返信いただいてもお答えはできませんのでご注意ください。
」と回答があったことを受けてのことです。
コメントありがとうございます
定期券については1カ月定期での割引率(片道60本分に対する割引率)を基準に定められていることが多いように思います。
通勤、通学ごとの割引率についてはそこまで着目しないまま執筆していたような記憶があります