徹底解説 10カードの違い

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2001年にSuicaがサービス開始して以来、はや22年さぼっている間に23年になった。ICカードは鉄道の利用に欠かせないものとなってきた。今も利用可能なエリアを拡大させているところである。
ところで、他社のICカードでも利用が出来るという仕組みを相互利用という。2013年、主要な10のICカードが相互利用できるようになった。

ではそれらが全く同じように使えるか、と云われるとそうではない。今回はそのお話。

電子マネーの利用

PiTaPaだけ、電子マネーとしての利用がかなり限られる。これは、他のカードが純粋なプリペイドカードとして発行できるのに対し、PiTaPaはポストペイによる発行のみを行っているからである。

相互利用できない会社

基本的に10カードのエリア内は互いに他のカードで利用できるというのが相互利用の本質ではあるのだが、PASMOを導入している会社のうち、関東鉄道・千葉モノレールではPASMO・Suica以外の利用ができない。

首都圏グリーン車の利用

首都圏のグリーン車は事前に券売機でグリーン券を購入するほか、ホーム上の券売機でICカードに情報を載せ、車内のカードリーダーにタッチすることで利用することもできる。これが出来るのはSuica・PASMO・TOICA・Kitacaの4カードのみである。

ICOCAは使えない…(実際試せばエラーが出る)

記名式・発売額

記名式1000円2000円3000円4000円5000円10000円
Kitaca 〇
Suica 〇〇 〇 〇 〇 
TOICA 〇
ICOCA ✕〇 〇 〇 〇 
SUGOCA
PASMO〇 〇 〇 〇 〇 
manaca
はやかけん
nimoca

記名式ICカードを(定期券を除いて)発売していないのはICOCAだけである。

企画乗車券・分割定期券

Suica・PASMOは首都圏の一部の1日乗車券の搭載ができる。券面に印字されるので、有効なIC定期券となっている場合には不可能である。

これに関して分割定期券にも触れておくと、ICOCAはHPで明示的に2枚の磁気定期券に相当するものを搭載できる旨記載している。Suicaはできるようだがよくわからない。

モバイルICカード

Suica・PASMO・ICOCAはモバイルカードを導入している。半導体不足の折、Suica・PASMOはモバイルカードのみでの購入となっていた(リンク)。

ポイントシステム

SuicaにはJREポイント、SUGOCAにはJRキューポ、はやかけんには名もなきポイントと対応する自社サービスポイントがある。manacaはマイレージポイントを2社共通で設定(名鉄名市交)しているし、nimocaも同様である。

他方でICOCAは各社がポイントを設定している。網羅的ではないが列挙する

JR西日本:WESTERポイント(チャージ限定:旧ICOCAポイント)
阪急・阪神・山陽・神鉄・能勢電:共通ポイント
Osaka Metro:Osaka Pointと連携
京都市交通局:京都 地下鉄・バスICポイントサービス「もえポっ」
南海・泉北:minapitaポイントと連携
近鉄:近鉄ICOCAポイント還元サービス
神戸市バス・山陽バス:神戸市バス・山陽バス共通乗車ポイントサービス
神戸市地下鉄:地下鉄ポイントサービス

PASMOも同様であるが、全てまとめて記載されているのでそのリンクを記載しておく。

参照先

Kitaca・・・JR北海道
Suica・・・JR東日本、東京モノレール、りんかい線
TOICA・・・JR東海、愛知環状鉄道
ICOCA・・・JR西日本、近畿日本鉄道
SUGOCA・・・JR九州
PASMO・・・首都圏の鉄道28社局
manaca・・・名古屋鉄道、名古屋市交通局
PiTaPa・・・西日本の鉄道19社局
はやかけん・・・福岡市交通局
nimoca・・・西鉄、函館市交通局

である(少し意味合いとして曖昧ではあるが、自社発行する鉄道事業者のみ掲載)。