1日1本しかない特急ってどんなもの? Part1:大阪以東編

2024年4月26日JR各社/三セク国鉄

JRは国鉄時代から特急を全国あまねく走らせている。そしてL特急というワードがあるように頻繁運転がその目玉になっているところもある。例えば北陸本線特急サンダーバード、常磐線特急ひたち・ときわ、中央線特急あずさ・かいじなどは合わせて毎時2本の運転がなされているなどというのはその最たる例である。

しかしそんな本数が多いところだけではない。今回はその逆、1日1往復しかない特急の運転系統を類聚して紹介することとする。(基準としては曖昧である部分もあるが少なくとも1.5往復のものは含めていない)
この記事は大阪以東の列車についてです、大阪以西の列車についてはPart2をご覧ください。順序はJTB時刻表の特急ページに準じました。

目次: 
宗谷
日光
ときわ
新宿さざなみ
あずさ
ひだ
おはよう,おやすみエクスプレス
サンダーバード
びわこエクスプレス

①宗谷(札幌ー稚内)

1日1往復しかない系統のなかでも、真に1日1往復しかないため号数がついていない。2017年改正で特急スーパー宗谷3往復のうち2往復を旭川ー稚内間のサロベツとし、旭川駅で乗り換えとした。残った1往復が特急宗谷となっている。(なおサロベツ・ライラック間の旭川での乗継は通し料金となっている)下りは札幌7時30分発、稚内12時40分着。上りは稚内17時44分発、札幌22時57分着。やはり本州の特急とはスケールが違う運行時間である。

②日光(新宿ー東武日光)

実は日光とつく列車はこの1往復だけである。下りは新宿7時31分発、東武日光9時27分着、上りは東武日光16時38分発、新宿18時35分着。なお号数はきぬがわ、スペーシアきぬがわと連番(1号,8号)である。東武鉄道で完結する日光行(浅草発)はけごんの名が与えられている。

③ときわ53,54号(上野ー勝田)※土休日

何のことはない、常磐線特急ではないかと思われるだろう。1日合わせて56本(ひたち30本、ときわ26本)運転されているというわけだが、実は上野駅発着がこの2本だけなのである。平日においてはもはや全列車品川駅発着となるわけである。
なおこのような状態になったのは2022年改正以降で、その直前ではひたち3号、5号(平日のみ)、ときわ53,55号、ときわ52、54、56(平日のみ)、60号が上野発着となっていた。(このうちひたち3号は仙台行き)

④新宿さざなみ(新宿ー館山)

臨時列車扱いではあるが紹介する。新宿から総武本線を通り内房線は館山まで行く。因みに今回参照しているのはJTB時刻表(縮刷版)だが、停車駅のところに両国駅があるのは注目に値するだろう。元々の房総方面の玄関口が両国駅で会ったことを意識した記述と言えるだろう。下りは新宿7時50分発、館山10時6分着。上りは館山16時2分発、新宿18時7分着。
なお、付番は1号と4号であり、2、3号については記載がない。また、外房線わかしお号についても新宿~千葉間の時刻欄が用意されているが、新宿わかしおの記載はない。

⑤⑥あずさ(千葉ー松本)(新宿ー南小谷)

前者はいわゆる千葉あずさである。あずさ3号は千葉6時38分発、松本10時23分着、あずさ50号は松本17時20分発、千葉20時51分着である。やはり総武線(秋葉原経由)を通る
他方大糸線南小谷まで行くあずさは5号が新宿8時発、南小谷は11時59分着、あずさ46号は南小谷15時発、新宿19時6分着である。2020年ダイヤ改正まではあずさ3号が千葉ー南小谷間の運転(南小谷11時42分着)となっていた。

⑦ひだ(大阪ー高山)

いわゆる大阪ひだと呼ばれる列車。岐阜で名古屋発と離合する。下り25号は大阪7時58分発高山12時24分着、上り36号は高山15時33分発、大阪19時50分着。
下りひだに関しては併結列車(5号)が飛騨古川行きのため、「大阪ー大垣の各駅から乗車し、ひだ5号に乗り継ぎ飛騨古川に向かうときは通し料金」という特例がある。(因みに飛騨古川発着も1往復のみの設定である。上り12号は飛騨古川13時11分発、名古屋16時9分)
なお、中央西線の特急しなのが大阪に乗り入れていた。こちらは2015年ダイヤ改正で廃止となった。
これら2列車は急行たかやま、ちくまが格上げされたものである。運転系統が整理されないまま残っていた、今も残っていることは特筆に値すべきだろう。

⑧おはようエクスプレス、おやみエクスプレス(敦賀ー金沢)

特に説明することはないが、北陸新幹線開業までは福井ー泊間の運転、2019年までは福井ー金沢間の運転であったほか、七尾線でも設定があった列車である。なお、全列車自由席、土休日運休であることが特徴だろう。

⑨サンダーバード(大阪ー和倉温泉)

七尾線直通のサンダーバードは下り17号が大阪10時42分発、和倉温泉14時30分着、上り20号が10時14分発、大阪14時5分着である。そのほかは七尾線特急は能登かがりびとして分離されている。和倉温泉まで乗り入れるのは6両のみで、3両は金沢で切り離しとなっている。

⑩びわこエクスプレス2号(大阪→草津)※土休日運休

間合い運用の琵琶湖線特急列車である。はまかぜでおなじみキハ189系が使われている。米原を発着する1、4号は683系であることと対照的である。このほか琵琶湖線の通勤特急は関空特急はるかが草津・野洲まで乗り入れるなどして対応している(こちらは毎日運転)。大阪20時36分発、草津21時29分着である。

目次: 
宗谷
日光
ときわ
新宿さざなみ
あずさ
ひだ
おはよう,おやすみエクスプレス
サンダーバード
びわこエクスプレス