片町線 京橋駅地下化事業が再開へ

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大阪市の建設事業評価有識者会議は、JR片町線・東西線連続立体交差事業の再評価を実施した。

大阪市/JR片町線・東西線連立を別線地下化で事業再開、総事業費1031億円見込む(日刊建設工業新聞)

令和7年度 第1回(早期実施分) 大阪市建設事業評価有識者会議

事業内容は、京橋駅近辺約1.3kmの地上区間について、地下化するというもので、踏切を3か所(鯰江・馬の口・新喜多)除却するという内容である。現在大阪環状線の南側にホームがあるが、真下にホームを建設することとなる。ルート変更が入ることで京阪・鶴見緑地線との乗り換えも便利になると思われる。事業費は1031億円としている。

再評価となっているのは、元々採択されていた事業だからということであるが、当然実施・再開を意図しているわけではなく、採算性などがないとなれば、中止されることもあり得るわけである。同事業も、平成12年に事業開始してから、平成26年度休止したまま(事業進捗率は0.3%なので事実上未実施)であった。前回は事業の必要性・採算性を認めながら、財政状況を鑑みて中止したようである。むしろ、今回のほうが費用便益比が低くなっている(物価上昇のほか、ホームドアの撤去費用や法令改正への対応等が含まれたためのようである)。

今回、事業の実現見通しを「当面進捗が見込めない」から「一定の進捗は見込まれる」に上昇、優先度も「影響が小さい」から「影響が大きい」へ変更となり、今回の有識者会議をもって、令和35年度(2053年度)完成を見込む形で再開が決定した。これは令和4年策定の「「大阪城公園周辺地域まちづくり方針」において、「大阪京橋駅周辺」のまちづくりに必要な基盤整備の一つとして位置付けられている」からというのが理由のようである。
なお、都市計画決定の前段階としての採択で、事業調査をこれから行うものであることに注意されたい。事業認可は令和12(2030)年度、そこから翌年度に工事を開始して23年かかるというビッグプロジェクトである。阪急淡路のようにいつになったら出来上がるのかと言われ続けるのであろう。

現在の片町線・東西線ホームは、かつて島式ホームだったところにJR東西線行きホーム(1番乗り場)を横付けしているタイプである。2番乗り場は環状線からの雨漏りがあったりして中々古臭い様相である。また、新喜多踏切は京橋駅から片町線側を眺めてすぐにあるので、結構踏切が閉まっている印象である(片町線の朝ラッシュの運転本数が、7両編成のみしか入れないこと故に、比較的多いことに留意されたい)。

ちなみに、片町線の高架化についていうなれば、Wikipedia情報等を多分に含んでいることは容赦頂いたうえで書くとなれば
鴫野駅:1962年
鴻池新田駅:1970年
住道駅:1987~89年
忍ケ丘・星田・河内磐船駅など:四条畷~長尾間複線化に合わせた1979年
JR三山木:2002年(交換設備設置に合わせて)
などと結構歴史があるのだが、京橋はそのままになっていたといえる。

片町線・JR東西線ホーム