肥薩線山線の復旧に基本合意 33年度目標

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2020年7月の豪雨災害以来運休となっていた肥薩線のうち、特に被災箇所の多かった八代~人吉間の復旧に向け、熊本県とJR九州が基本合意に至った。復旧目標は2033年度である。

【速報】JR肥薩線3駅廃止で鉄道復旧 熊本県とJR九州が最終合意

JR肥薩線検討会議の議事録はこちらである(国交省HP)。

元来、JR九州は鉄道での復旧に慎重な姿勢であったところ、熊本県が上下分離方式と利用の活性化策を提示したことで合意に至ったところである。

駅の一覧を示しておくと以下の通り。なお、廃止予定となっている駅には廃を付している。

  八代
5.2
 
5.8
  坂本
3.4
  葉木
2.4
  鎌瀬
2.8
瀬戸石
3.9
海路
3.2
  吉尾
3.1
  白石
5.1
  球泉洞
4.9
  一勝地
2.6
那良口
2.9
 
3.1
  西人吉
3.4
  人吉

なお、具体的な目標としては輸送密度600人などとしている。JR九州の収支について特に触れられていないということも重要であろうと思われる。
具体的な施策が20個列挙されているが、具体的な経営手法(PFI)や類例(只見線、加古川線など)、具体的なコンテンツ、施策ごとのロードマップを順次列挙しているところを踏まえれば、2033年までの時間を有意義に使おうとしていると思われる。列挙された施策は以下である。

1 球磨川の自然や地域の文化資源を活かした観光施設・景観の整備
2 観光の拠点としての人吉駅周辺整備
3 音楽祭・芸術祭・花火大会等のイベント開催・PR
4 マンガ、アニメ、地域資源と連携したコンテンツ組成
5 地域の自然、文化施設、産業遺産と連携したPR
6 地域を代表する観光列車の導入
7 広域でのサイクルツーリズム拠点整備
8 周遊旅行の拡大に向けた環境整備や特徴的な旅行商品・フリーパスの組成
9 市町村内および広域の二次交通整備
10 くま川鉄道や新八代駅への直通運転
11 地域性を活かした学びの提供と、教育旅行の誘致
12 生活・交流拠点としての駅再整備
13 通勤・通学時間帯の増発
14 自家用車や自転車との連携
15 定期利用や遠方へのお出かけに対する利用助成
16 駅や列車の仕事拠点・学習拠点としての活用
17 住民が鉄道に親しむ仕組みづくり
18 自治体職員等の率先した鉄道利用の実施
19 長期間にわたる「繋がり」を生み出す仕組みづくり
20 地域の特産品を鉄道で輸送し、魅力をPR