城端線氷見線再構築会議 第2回議事録を読む

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2024年2月に鉄道事業再構築実施計画の認定を受けた、城端線・氷見線。その再構築会議の第2回が7月29日、富山県庁で開かれた。その議事録が22日ようやく公表されたので、これを読んでいく。

第2回城端線・氷見線再構築会議(令和6年7月29日開催)

資料として挙げられていることとしては、

1.車両タイプ(電気式気動車、蓄電池駆動電車、ハイブリッド気動車、燃料電池車)
2.編成両数(2両編成を基本とする)
3.貫通構造(貫通アリ、なし)
4.シート構成(ロングシート、クロスシート、セミクロスシート、補助席)
5.その他521系との共通化を求める内容
(1)床面の高さ:1120~1150mm
(2)車両長:20m/両以上を確保
(3)ドア枚数:3枚扉両開き

である。また、車両正面デザイン、カラーリング、内装については、9月頃から作業チームで検討し、年度内を目途にとりまとめるとしている。

さて議事録を読む。JR西、あいの風は株主総会を経て、支社長、社長が交代している。

1.車両について

【高岡市長からの質問】電気式気動車からハイブリッド気動車に変更できるとのことだが、蓄電池をオフスペースは導入時に確保できるのか
【金沢支社長】設計の中で調整することになる。

【砺波市長の意見】2両基本でよいが、貫通構造しても幌が全面についているのは好ましくない、シート構成は521系と合わせるのが重要、片開きも乗降に時間がかかる(南砺市長、氷見副市長、高岡市長同調)。
【高岡市長の意見】将来に中間車を入れて3両編成にできるか確認したい。ソフト面でもやさしい電車が造れるようにしたい。
→【事務局】中間車を含めることは2両編成の動力では難しい。開発コストを掛けるくらいなら2両編成を追加導入するほうがニーズを満たせる。(金沢支社長同調)

【砺波市長の意見】521系の中間車はあいの風が設計したが、城端線・氷見線ではそこまでする必要がない。あいの風に転換した際に3両が2両に減って、電車は新しいが、座れないという厳しい批判があった。転換クロスシートは2+2でよいと思うし、現実的だ。
→【事務局】521系電車は3両動かすスペックがそもそもあるが、今回検討している車両は2両編成と3両編成で設計を変えることになってしまう。

【あいの風社長】車両タイプは電気式気動車が現実的。編成両数は2,4両で運用することが望ましい。中間車は将来の動向を見て検討すべき。貫通構造は必要。ドア数も521系にそろえたい。

【砺波市長の質問】JR西日本が運営する期間が一定期間がるが、その際にあいの風に移管以降オーバースペックになるようなことはあるか。
→【金沢支社長】そうならないように設計したい。

【金沢支社長の意見】デザイン性が悪いという意見はあるが、貫通構造と幌は必要だと考える。

2.デザインについて

【砺波市長の意見】LRTに劣らない外観を考えるべき。偶然城端線の車両に当たってよかったと思うようなイメージ。例えば半蔵門線だと、メトロと東武、東急が乗り入れてるけど、東急がしゃれている。

【富山県知事】作業チームを置きたい

【氷見副市長の意見】日常使いの列車が変わるデザインはビッグチャンス。行動変異を起こすのはデザインである。

【富山県知事】富山県地域交通戦略会議でも目標を立てている。デザインは大事な要素だ。

【金沢支社長】変わったデザインにしすぎるとメンテナンスが難しくなるのでバランスを踏まえて検討したい。

【あいの風社長】まさしくビッグチャンスであり、波及効果を生み出せるようにしたい。

なお、次回、次々回はそれぞれ、年内、年度内に開かれる見込み。次回の会議で基本仕様案が示されるとのことである。

こでまでの検討会議からの議事録を読んでいて感じるのは砺波市長の夏野さんが若干オタクだなあというところである。今回の発言を見ても、それ以前の発言を見てもそのような感じがしている(再構築検討会3回議事録資料)。