東京メトロ 株式上場が正式決定

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東京メトロこと東京地下鉄株式会社は株式売出しについて正式決定したと発表した。各種リンクは以下。

東京地下鉄株式会社の株式売出しについて
2025年3月期の業績予想について
株式売出しに関する取締役会決議のお知らせ
株主優待制度の導入に関するお知らせ
新規上場申請のための有価証券報告書

東京地下鉄の現況

まずは東京地下鉄の現況を確認するために前回の株主総会資料もみよう。

第20期 定時株主総会 招集ご通知

東京メトロの株主は

・財務大臣 310,343,185株
・東京都  270,656,815株

の発行済数581,000,000株。発行可能株式はこの4倍(上限)になっている。また、2024年3月期の配当額は1株あたり32円である。

東京地下鉄株式会社は東京地下鉄株式会社法でその設立が行われている。同法に特有の規定として、株式等の発行、代表取締役、取締役、監査役の選任・解任は国土交通大臣の認可が必要であること、事業計画、財務諸表の国土交通省大臣への提出(、監督命令、報告、立ち入り検査)が挙げられる。

営団から経営を引き継いだ(永田町)

株式上場の方針が定まったのは「東京圏における今後の地下鉄ネットワークのあり方等について」である。

もともと法律上完全民営化を行う前提(附則2条)であり、東京地下鉄の株式を売却し復興債の償還費用にあてる方針であったために、東京メトロに南北線・有楽町線建設を行わせるためにうまく条件を引き出したというところでもある。答申にも、「東京8号線の延伸及び都心部・品川地下鉄構想の整備期間中には両路線の整備を確実なものとする観点から、国と東京都が当面株式の 1/2 を保有することが適切である」「同時・同率で売却することが重要である。」と記載がある。

売り出しの内容

結局今回売り出されるのは581,000,000株中半数の290,500,000 株で、そのうち4/5は国内、1/5は海外に売り出される。

仮条件の決定は10月7日、15日に売り出し価格が決定、10月23日に上場となる。なお、2025年3月期の配当額は1株あたり40円を予定とのことである。

株主優待

株主優待も導入される。200株以上で半年に3枚の株主優待乗車証、10000株以上で全線定期乗車証になる。また200株以上でECサイトクーポン券1枚、地下鉄博物館招待券5枚、めとろ庵のかき揚げトッピングタダ券3枚、ゴルフ場のタダ券が5枚である。優待乗車証以外の優待券がかなり豪華なように見受けられる。

東証の資料

新規上場会社概要
新規上場申請のための有価証券報告書
コーポレート・ガバナンス

東証の資料を見よう。市場区分はプライムで、コードは9023番である(証券コードの組み入れ前には番号が付けられている:参考)。

JR九州以来のビッグニュースであるから是非1単位でいいからほしいところ