鳥取県「スーパーはくと」増発を要望 車両新造との関係は
特急スーパーはくとは鳥取・倉吉と京都を結ぶ特急列車である。
現在は7往復(そのうち1往復は多客期及び金~日に運転)となっている。おおよそ2時間に1本程度の間隔で運転をしているところである。
さて、平井鳥取県知事はJR山陰支社長に対し2025年大阪万博を切っ掛けとして増発を要望してた。
開催地の「大阪始発」を万博誘客でスーパーはくと(日本海新聞)
この中で知事は京都始発にこだわらないという前提で要望し、支社長は検討に値するものとして受け止めているようである。
そこで本特急列車の運用を見ていくと、HOT7000系は1.5往復の運用×4と定期臨時列車1往復を別運用としているようである(参考:【2023/3/18改正】車両運用表(JR西日本ほか))。現行ダイヤを一定程度維持しながらの増発は相当に難しいものと思われる。
そこで思い浮かぶのが同列車向け車両の新造である。2024年を目途にして更新を検討する旨が県議会議事録に記載(2018年2月28日議事録発言4)されるとともに、智頭急行の中期経営計画(2019-2023)にも記載がある。
そもそも説明をし忘れていたところだが、特急スーパーはくと号の車両はすべて智頭急行所有のHOT7000系(34両)によるものであり、JRからの車両使用料(いなば号の使用料と一部相殺)でそれなりの利益を上げているところである(上記知事発言でもキャッシュはある旨を言っている)。(そのため、JRとしては姫路ー京都間の運転を取りやめたいとするところでもあるそうである(参考:2022年6月14日議事録発言54)。)
また、ダイヤの特徴を挙げるとすれば、新幹線停車駅である西明石や相生を通過する一方で、姫路駅では東京発着の新幹線「のぞみ」号との接続を意識したダイヤとなっている(これもまた姫路折り返し論の一端なのだろう)。
他方では本数増発の要望がなされる一方で、他方では京阪神までの乗り入れを求めるというあたりで拮抗しているところに、車両新造・更新の話題と、関西万博に向けた増発の必要性がちょうど同じ時期にやってきたといえる。ただ、今のところ、智頭急行が車両新造に向けた動きをしているようではないので、本当に2024年ころに向けて新造したいのかすら不明である。
ともかくもまずは臨時列車というところから8往復め、9往復めと増やしたい魂胆だろうが果たして…
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