JR東日本 指定席券売機のリニューアルを実施
JR東日本は、指定席券売機のリニューアルを発表した。
指定席券売機が便利になります!
~新型機を導入!従来機も画面更新・機能拡充により更に便利・快適に!~
リニューアルの概要
今回の導入は、券売機の入れ替えと、現行券売機のリニューアルという2点に分かれる。
JRの指定席券売機は、今までみどりの窓口内部に置かれた業務用券売機と同様のフローになっていた。ゆえに券売機の画面は、「指定席」「自由席」「乗り換え案内」「おトクなきっぷ、乗車券、株主優待」という大メニューから始まっていた。しかし、一般的な利用者からすれば、自分の乗車する列車を見てから指定席・自由席を選ぶだろうし、自由席のない列車でも自由席ボタンからはいれたりと実に使いづらいこととなっていた。
新しい券売機では大きく「きっぷを買う」「変更する」「払いもどす」「受け取る」の場面に整理、その中で列車日時等々を選ぶメニューへと遷移した。要はネット予約で使われるフローに近づいたわけである。
そのほか、新券売機においては、モバイルSuicaの対応(東京駅等の新幹線乗り換えの場面)及びジャパンレールパスへの対応を図るといものである。
現行の券売機においても、メニューボタンの配置については、10月1日から、上記の通りリニューアルされることとなる。
次いで、みどりの窓口でしかできなかったことへの対応を更に拡充することとなる。すなわち、払い戻し機能の拡充である。今回対応となるのは、運休時の指定席(特急)券と、2時間遅れの新幹線特急券である。
2時間遅れの新幹線については、東海道・山陽・九州・西九州新幹線も対象になったこと、グリーン車・グランクラスの特急券、一葉化券(乗車券と特急券が実体上1枚になった特急券)、改札で「遅払証」の印字を受けた特急券を新規に対象としたということである。
他社は..?
さて、今回取り上げたのはJR東日本のニュースリリースである。そして、言い方としては、経営計画(グループ経営ビジョン「変革 2027」)によるものとしている。しかし、読者諸兄はご承知おきのとおり、指定席券売機等の什器は、JRシステム(鉄道情報システム株式会社)の製品である(参考までにMARSのページをリンクしておく)。
もっとも、記事執筆時点で、JR旅客他社で同様のニュースリリースは出ていない。今のところ、JR東日本が独自に新規の券売機を導入したという認識でよさそうである。
過去に同じようなこと(2022年8月30日付記事・2024年5月10日付記事)も言っているが、券売機の使いづらさは全国共通であること、券売機で扱えない(アシストマルスならオペレーター接続でのみ使えること)こと・オペレーターの接続時間が長かったことが一定程度あることということは確かである。これが漸進的に改善されていることは評価されるべきであろう。例えば、JR西日本が出している例として、きっぷの変更・IC定期券の払い戻しなどについて券売機対応が可能になり、窓口利用の8割が券売機で代替できるものとなったこと、オペレーター体制強化により、2022年4月と2024年4月で比べて呼び出し時間が1/4程度になったということが数値として出ている(JR西日本社長会見)。それでも、各社で対応が分かれていること等については、徐々に統一が図られて欲しいところである。ICカードやらネット予約と違い、券売機自体はJRシステム(という1社)が製造しているのだから、ここは改善を期待してもよいだろうと思われる。
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