JR各社 2026年春ダイヤ改正を予想する

未分類

さてもうこの時期がやってきてしまった。2026年春ダイヤ改正ニュースリリースが出るまで2か月ほどとなったので、ぼちぼち予想を始めていこう。今回はできる限り第三セクター社線を含めて記載していきたい。では各社を見ていく。

当たったらいいね!くらいの感じで思ってほしいです

JR北海道

既に出ている報道を記載すると
・道内特急の全車指定席化(旭川・稚内・網走方面) 参考:事業計画
・駅の一部廃止(二股駅;リンク・仁山駅;リンク
・留萌線の廃止(リンク
である。

なお、昨年のこの時期の予想で以下のような記載があった。

JR北海道がどこまで何を考えていたのかはわからないが、旭川・稚内・網走方面への全車指定席化はやりづらくなったのではないかと考える。

大外れでした。ここに陳謝致します。

H100系の導入線区を並べ立てておいた。残る区間は、明らかに導入されない区間(電化区間等)を除いて、函館線(函館~長万部)間、日高線、室蘭線(苫小牧~岩見沢間)、根室線(滝川~富良野間・釧路~根室間)、宗谷線(名寄~稚内間)のみとなる。

【参考】H100系の導入線区

2020年春ダイヤ改正 リリース
・函館本線 小樽~長万部(山線)201系を除く全列車
2021年春ダイヤ改正 リリース
・室蘭本線 苫小牧~室蘭 66本中42本*
・室蘭本線 東室蘭~長万部 全列車
・宗谷本線 旭川~名寄  稚内方面直通を除く全列車
・石北本線 旭川~上川  23本中2本
2022年春ダイヤ改正 リリース
・根室本線 新得~釧路 全列車
・石北本線 旭川~上川 北見方面直通を除く全列車
2023年春ダイヤ改正 春リリース5月20日リリース
・富良野線 旭川~富良野 全列車
※室蘭本線 苫小牧~室蘭 737系電車で再置き換え
2024年春ダイヤ改正 リリース
・函館本線 岩見沢~旭川 H100系・737系電車で一部置き換え
・石北本線 旭川~網走  全列車
・釧網本線 網走~釧路  全列車
2025年春改正 リリース
・石勝線 千歳~新夕張間 全列車

また、前回のダイヤ改正での記載として特別快速用のH100系についての改造に関する情報も待たれるところである。

その他駅の廃止もまた問題になってくる。2023年6月の報道で、42駅を廃止検討、うち5駅は2024年春改正で、4駅は2025年春改正で実際に廃止された。残る駅を列挙する(参考:マイナビニュース)。

宗谷本線 瑞穂・日進・智北・天塩川温泉・咲来・筬島・佐久・問寒別・糠南・下沼・兜沼
石北本線 瀬戸瀬・緋牛内
釧網本線 緑・美留和・茅沼
根室本線 厚内・尾幌・別当賀・昆布盛
富良野線 鹿討
室蘭本線 静狩・礼文・大岸
函館本線 仁山・赤井川・山越・山崎・黒岩・二股・目名・比羅夫

JR東日本

確定事項としては
・Suicaエリア拡大(信濃大町・白馬、参考:しなの鉄道線
・横浜線ワンマン運転開始(リンク
・運賃改定
である。

なお、オフピーク定期券制度は2025年度末で認可の期限が切れることとなっている(国交省リンク)ので、その対応にも注目したいところである。

JR東海

新幹線については、もうこれ以上言うことがないだろうと思われる。去年は「のぞみ」中心、一昨年は「ひかり」「こだま」中心のダイヤ改正であったことは意識してもよいかと思われる。

前回のダイヤ改正は、特に在来線において極めて小規模であったが、今回のダイヤ改正では、ワンマン運転の実施というビッグイベントを抱えている。2026年のダイヤ改正においては、関西線・武豊線で予定している(弊記事)。両線区とも2両ワンマン(対応車)か、4両ツーマンであることでは共通しているため、スムーズに実施されると見込まれる。なお、武豊線の4両編成の電車は区間快速として名古屋まで直通する例となっていることには留意しておきたい。
…と書いて準備していたのだが、9月19日付の労組と会社のやり取り(リンク)によれば、電車については全列車315系4両となることで話が進んでいるようである。

むしろ、来年以降の実施線区、特に豊橋~浜松間については、直通列車の削減(豊橋側は既にほとんど終えている)などがどれほど進むのかが気になるところである。

JR西日本

確定事項としては、姫路英賀保間新駅(手柄山平和公園駅)が開業することとが挙げられる。

アーバンネットワークについて、2022年改正での通勤時間帯のダイヤ見直しをしてもう4年が経つこととなる。同ダイヤ改正でダイヤ整理がなかったJR宝塚線普通電車・学研都市線・阪和線普通電車について、何らかないのかと気になったりもする。万博関連を名目に増発した、環状線・ゆめ咲線・阪和線はいったん減便となったわけだが、需要の見極めは入っているであろうと推察する。輸送の効率化、すなわちワンマン運転の拡大も当然見込まれると思われる(例えば地方線区に朝1往復だけ残っているツーマン運転を廃止するなどというものと、新規に導入するものとそれぞれで可能性が考えられる)。

更にうれしートの拡大についても一定程度留意してもよかろうと思われる。もはや頭打ちではあると信じたいが…(今回導入した、学研都市線・阪和線は様子見的な設定であったので、まだ可能性はあると思われる)

また、227系500番台Uraraの導入線区拡大はどこかのタイミングで行われないともはや車両余りの状態であることも付け加えておきたい。

【参考】うれしートの拡大範囲

2023年秋に導入されたのは
平日朝:大和路線加茂発大阪行き区間快速2本、おおさか東線奈良発大阪行き直通快速2本

2024年春に拡充されたのは
平日朝:大和路線奈良発大阪行き区間快速1本、東線奈良発大阪行き直通快速2本
土休日朝:大和路線加茂発大阪行き大和路快速3本、東線奈良発大阪行き直通快速2本
土休日夕:おおさか東線奈良発大阪行き直通快速2本
 大和路快速・区間快速は大阪環状線内1周だが、着席指定は天王寺まで

2024年秋に導入・拡充されたのは(広島エリア近畿エリア
山陽線 平日朝岩国発広島行き1本、土休日夕方岩国発広島行き2本
JR神戸線 平日朝の快速4本(着席保証は大阪まで)
奈良線 平日朝の快速・区間快速計3本
大和路線 平日夜のJR難波発5本
おおさか東線 平日夜大阪発の直通快速4本、土休日昼大阪発の直通快速4本(これで直通快速全てに導入)

2025年春に導入・拡充されたのは(広島エリア近畿エリア
JR神戸線・京都線・琵琶湖線 平日下り快速朝4本、夕4本、上り快速大阪まで(4→)7本
嵯峨野線 平日朝夕2本ずつ
JR宝塚線 平日の朝2本、夕5本
奈良線 すべての快速列車
山陽線 土休日午前岩国発広島行き3本に追加

2025年秋に導入・拡充されたのは(リリース
JR神戸線・京都線・琵琶湖線 土休日に導入、平日上りの運転本数増
嵯峨野線 平日夕下り2本→4本
阪和線 平日朝上り2本、夕下り3本
学研都市・JR東西・JR宝塚線 平日朝下り2本・平日夜上り5本

JR四国

パターンダイヤ実施線区を記載しておく。残る区間でパターンダイヤを実施できそうなのは多度津~松山間と、伊野~須崎間くらいしかないところであるが…その他、特急しおかぜについて運用上の工夫が実現すれば、JR四国のパターンダイヤ化という大義はほとんど達成されることとなる。
なお、予讃線・土讃線高松口(高松~琴平間)では2019年改正と現行ダイヤを比較すると相当減便が進んでいることを留意しておきたい。また、2025年春ダイヤ改正からワンマン運転列車(※ツイートでも既に述べているが、予讃線高松口を中心に、2両編成で全てのドアから乗降できる「車掌乗務省略」列車とは明確に区別される、後ろ乗り前降り列車のことを指す)でも2両目の旅客の滞在を許容する措置を採ることとなったようなので、ワンマン運転列車が増える可能性がある。

なお、本年12月に新型気動車の試作車を迎え入れることとなるようだが(リリース)、どこに導入されるのかも気になるところである。

【参考】過去のパターンダイヤ例

2019年ダイヤ改正 ニュースリリース
牟岐線 徳島~阿南間
2020年ダイヤ改正 ニュースリリース
予讃線 高松口ダイヤ調整
2021年ダイヤ改正 ニュースリリース
土讃線 高知~土佐山田間
徳島線 徳島~穴吹間
2022年ダイヤ改正 ニュースリリース 
高徳線 徳島~板野間
鳴門線 徳島~鳴門間
2024年ダイヤ改正 ニュースリリース
土讃線 高知~伊野間
高徳線 高松~引田間
2025年ダイヤ改正 ニュースリリース
予讃線・土讃線 高松口ダイヤ調整
予讃線 伊予西条~松山間(普通列車の時刻調整)
予讃線 松山~内子~宇和島間
予土線 江川崎~宇和島間
土讃線 特急南風について
高徳線 特急うずしおについて

JR九州

長崎本線の特急かささぎについては、上下14本維持の合意期限が新幹線開業3年で尽きている(佐賀県HP)。この取り扱いが気になるところである。

また、普通・快速について、昨年の記事ではこう書いた。

毎年書いている気がするが大幅な増便(コロナ前後で同程度の本数へ)は期待できない。2019年比で昼間利用者が98%程度まで回復しているにもかかわらずである(リリース)。願望としては鹿児島線の快速(門司ー久留米)を早く戻してほしいところである、これはあくまで願望である。それ以外思いつかないくらいには期待していない。

実際蓋を開けてみれば、各県中心駅に接続する路線を中心に意外にもきめ細かいダイヤ改正(途中折り返しを延長運転するなど)を実施していたと思われる。ただ、大盤振る舞い的なもの(昼間パターンダイヤを元に復するもの)はまだ見受けられないところである。鹿児島本線の快速電車の復活を(望まれているかはともかく)祈っておこうというものである。

第三セクター社線

北陸線関係のダイヤ改正を中心に少し気にしてみよう。

道南いさりび鉄道:第二次経営計画(リンク)を見るに、毎年減便というわけではなさそうである。

ハピラインふくい:しきぶ駅新規開業となる。長距離需要に対応したダイヤ改正が続いてきたが、福井~芦原温泉間のほうが輸送密度は大きいところなので、今後のダイヤ改正に期待しておきたい。

IRいしかわ:2025年春ダイヤ改正でほとんどダイヤとして完成したので、今回どこまで動きがあるのかは読めない。

あいの風とやま:高岡ー富山間でパターンダイヤ化を成し遂げたように見えているが富山駅場面15時台(15:42-16:02)、高岡駅場面14時台(14:24-15:03)にダイヤホールがある。何らかの事情があると思われるが、何とかするのであろうと信じたい。

えちごトキめき:運賃改定を10月に実施した。日本海ひすいラインの運転本数が今まで変わっていないことが不気味である。

肥薩おれんじ:元の運転本数に戻せる余裕があるのだろうか。