中央線快速グリーン車「お試し」はいつからだろうか

2024年4月26日JR各社/三セク国鉄

タイトルをみてまた下衆い話をとおもわれたのならそれは申し訳ない…..

グリーン車。1969年に一等車から名前を変えて優等車両として主に首都圏電車に続々導入されている。中央快速線においてもグリーン車の導入が予定されており試運転も順次始まっているところである。2024年度末、25年春改正の導入が有力視されている(らしい)。

ところでグリーン車が導入されるとなるとその「過渡期」が当然生じるわけである。じゃあそれがいつくらいから始まるのかということを少し考えてみる。
上等の席の新規導入で関西人がすぐに思いつくのは京阪のプレミアムカーである。8000系の導入時は前日に全編成を運用から外し一気に挟み込むという荒業をなしているが、規模を考えるとそういうわけにもいかない。
では実際JR東日本が湘南新宿ライン、宇都宮線、高崎線或いは常磐線にグリーン車が導入したときにはどうしていたか。要約すれば数か月かけてグリーン車付きの車両を運用に入れダイヤ改正までは「普通車扱い」するということをしていた。

●湘南新宿ライン・宇都宮線・高崎線の場合(49編成、追加8編成)
グリーン車の導入が発表されたのは2003年7月8日である。E231系電車590両を製造し、東海道線113系を置き換えるとともに上記線区にもグリーン車を導入するというものである。
当初は宇都宮・高崎線(上野発着)ではグリーン車連結列車は8割程度とされるところであった。
宇都宮線・高崎線・湘南新宿ラインにおけるグリーン車連結 及び東海道線への新車導入について (2003年7月8日)
普通列車グリーン車の「新しいサービス」と湘南新宿ライン等の増発について(2004年5月11日)
なおこのときにSuicaで頭上にタッチして改札するタイプのグリーン車が導入され、現行のグリーン料金が設定されている。車内販売が始まったのもこのときである。
そして2004年7月1日からグリーン車が登場。ダイヤ改正前日まで無料開放している。(なお、湘南新宿ライン系統にはダイヤ改正まで乗り入れせず)
7月1日から宇都宮線・高崎線に2階建てグリーン車登場!(2004年6月25日)
2004年10月16日のダイヤ改正をもってグリーン車の導入となった。なおこのダイヤ改正は湘南新宿ラインの運転系統にテコ入れ(新宿折り返しの廃止など)するものである。
2004年10月ダイヤ改正について(2004年7月23日)

●常磐線の場合(22編成)
常磐線のグリーン車が導入決定があったのは2006年3月7日。運行区間も現在と同じく高萩までである。なお、このときに宇都宮・高崎線の全列車にグリーン車連結することが決まっている。
常磐線普通電車(中距離電車)におけるグリーン車サービス開始及び 宇都宮線・高崎線におけるグリーン車サービス拡大について (2006年3月7日)
2007年1月6日にグリーン車車両を導入し、普通車として無料開放。ダイヤ改正は2007年3月18日であった。
2007年3月ダイヤ改正について(2006年12月22日)

中央線快速も常磐線の例に倣う可能性があるとみればいいのだが、ニュースリリースの書き方を見れば58編成に一挙導入するといえる(上2例のように一部列車は普通車のみという状況を作るつもりがないだろう)。2か月半で時間が足りるとも言いづらい。とはいえじゃあ半年かけて導入、その間はお試しですなどとすると不公平感があるだけでなく導入後の混乱も大きくなる可能性がある。他方で全編成導入まで回送扱いと言うわけにもいかない。ただでさえ混むラッシュ時にどないするねん…となる。
答え合わせは恐らく2年後であろう。できればそれまでにICOCAにグリーン券機能を付加してほしいところであるが

中央快速線等へのグリーン車サービスの導入について (2015年2月4日)
中央快速線等へのグリーン車サービス開始時期および車内トイレの設置について (2018年4月3日)
変革のスピードアップのための投資計画 ~2022 年度設備投資計画~(2022年4月27日)