「加算運賃」いつなくなるの? 予測してみた

2024年4月26日運賃関係

「加算運賃は、主として新規路線の開業等に伴い発生する多額の資本費コストを回収するために、加算区間において基本運賃に加算して設定されるものである。」というのが国交省の定義だそうで、

加算運賃はその資本費コスト回収率が100%になるまで続けられる(途中で経営判断で減額廃止は当然可能)。

他方利用者にとっては余分に料金を取られることになるために「はよなくなってくれ」と思うところ。

てなわけで今回は簡便ながら現行14社22線区についてその回収満了時期を予想してみることにした。

現状の回収率は2019年度≒2020年度となっており、2021年度末時点でも同じだろうと言える(今の病禍を鑑みれば)

他方2016年度から2019年度への3年間の増分はほぼ一定であることが多い。それを3で割って残りの割合をその数値で割る…と行きたいが恐らく回収率も鉄道利用の落ち込みに伴って鈍る。今回はそれが8割に鈍化すると推定した。

よって計算式を以下とする

①(2019年度の回収率)-(2016年度の回収率)を3で割って0.8を掛ける。これをAとする。

②2020年度の回収率を100から引いてAで割り、小数点以下を切り上げる。
③その数値を2021に足した値をもって加算運賃回収満了の予測年とする。

例えば阪神電車なんば線の場合
①A=(59.6-46.8)×0.8÷3=3.413
②(100-60.5)=11.57=>12
③2021+12=2033
よって2033年頃に終了見込みと言える。なんか妥当そうな感じもする。

また、値下げを行った線区に関しては回収率がその割合で減るという前提に立った。例えば100円から50円に加算運賃を改定している場合、Aに0.5をかけた。(当然運賃値下げなので利用者は増えるが、それはいったん置いておく)

これを全22線区でやります…
その表がこちら

社名 線名 16’率 19’率 A 20’率 推測年数 備考
京王 相模原 90.6 96.2 不可 96.1 #VALUE! 何度も値下げ
阪神 なんば 46.8 59.6 3.413 60.5 12
京急 空港 71.0 85.2 1.114 85.3 14 170→50
京成 空港 72.1 77.9 1.547 77.7 15
JR北 千歳 81.5 91.2 0.370 90.8 25 140→20
JR九 宮崎 43.9 50.0 1.627 50.3 31
名鉄 豊田 44.0 48.7 1.253 49.3 41
相鉄 新横浜 データ不足 3.3 19年11月開業
南海 空港 29.0 34.0 1.333 34.2 50
名鉄 空港 16.1 19.6 0.933 19.5 87
京阪 鴨東 31.8 34.6 0.747 35.3 87
JR四 瀬戸 41.2 43.4 0.587 43.3 97
近鉄 鳥羽 47.4 49.3 0.507 49.4 100
近鉄 けいは① 22.3 24.5 0.587 25.0 128 生駒まで
JR西 関空 17.8 19.8 0.533 19.8 151
京阪 中之島 17.7 19.4 0.453 19.2 179
泉北 泉北 10.2 11.9 0.453 12.2 194
名鉄 知多新 18.0 19.2 0.320 19.4 252
相鉄 いずみ野 15.2 16.4 0.320 16.7 261
近鉄 けいは② 6.4 7.7 0.347 7.9 266 登美ヶ丘まで
名鉄 羽島 7.1 7.6 0.133 7.8 694
京成 東成田 8.8 9.0 0.053 9.0 1717

京王相模原線はもはや計算が不可能。相鉄新横浜線はだいたい50年弱くらいになるだろうという算段で挿入した。
この計算方法だと、かなり年数が多く出る方法ではあるものの、JR四国瀬戸大橋線(本四備讃線)以下に関しては実質的に加算運賃の終了が見込めないと言っていいだろう。
京成東成田線はもはや「天文学的数字」。そのころまで線路があるのか?というレベル。空港連絡鉄道であった、というだけで今や40分間隔のローカル線というの実態であるからだろう。

阪神なんば線はもしかするとこれから値下げが行われるかもしれない路線。年率4.5%くらいまで伸びていたので、8割くらいまで行けば値下げがあり得るだろう。現状は4kmまで60円、それ以降は90円であるからずいぶん高い。初乗りは210円となる。

京王相模原線は運賃値下げを何度か段階的に行っており、今やほぼ全線乗車して20円加算される、といった状態である。

加算運賃の回収率データは国交省HPに示されているひな形で統一されているためかなり調べやすい。興味がある方はぜひ。