TX運賃改定資料を読む 小児ICを大幅値下げ

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TXことつくばエクスプレスの運賃改定申請があったので、この資料を読んでみようと思う。運賃改定は2026年3月を予定している。

ニュースリリース:鉄道旅客運賃の上限変更認可申請について ~小児普通旅客運賃(IC)・通学定期は据え置き又は値下げへ~
申請書類:パブリックコメント用に添付されている

実はTXは運賃改定自体、消費税増税を除けば初となる。その際の答申を見ても分かるとおり、収支率はそこまでよくなく、まだまだ運賃改定の余地を残しているということになる(現行67.9%→申請75.8%)。

申請内容を要約すると
①大人普通運賃は満遍なく値上げ(8%程度)
②小児普通運賃はIC運賃である1円単位運賃を上限200円に設定
③大人通勤、子供通勤定期は割引率縮小のため、定期外運賃より大幅な値上げ
④大人通学定期は全体として2割程度の値下げ
⑤子供通学定期は上限を5000円に設定
⑥3か月、6か月定期の割引率を引き下げ(3か月定期は1か月定期の3倍の5%引きから2%引き、6か月定期は10%引きから4%引きに引き下げ)
となっている。

⑥も珍しいが、目を引くのはやはり②⑤である。要は子供IC運賃、通学定期の大幅な値下げで、しかもこれを「上限運賃」に据えて申請している。小田急、泉北、京急と線工事業者でも小児IC運賃を大幅に引き下げている事例はあるが、これは「届出運賃」である。つまり止めようと思えばいつでも止められる状態ということである。これに対し、TXは「上限運賃」として申請をしているので、もし小児IC運賃の施策をやめるのであればまた大仰な手続きを踏むこととなるので覚悟が違うというべきか。

少し珍しい施策に対する気合いの入り方が違うと思ったので敢えて記事にしてみました