電気式気動車 1両4.5億円って妥当?

2024年4月26日未分類

城端線・氷見線再構築協議会で、2029年度を目途に両線があいの風とやま鉄道に移管されることになったことは既報の通りである。

今回は城端・氷見線 あいの風移管は2029年度かの事実上続きである。

11月29日の会議の議事録をみると、
・枕木の更新だと、ブレーキのかかることろをPCまくら木にするなどの案がある(高岡市長)
・ICカードは先行してでも入れたい(砺波市長)
・パターンダイヤのイメージ図が出ると良い(南砺市長)
・キロ単価でみてもJRの拠出金は多い(氷見市長)
・新型車両(34両)は順次でるが、4年半後から出始めるだろう(JR)
・電気式気動車はユニット交換で新技術を導入できるから念頭において計画に記載(事務局)
・昼間の列車本数が増えると除雪がなくても走れる可能性が今よりはあがるはず(JR)
・氷見線、城端線の本数によってはタクトダイヤも検討できる(あいの風)
・2024年2月に計画の大臣認定ができるようにしたい(北陸運輸局)
・経営安定基金のほうが(出資金よりも)基本的に大事になってくる(あいの風)
というところで、12月18日に会議がもう一度持たれて、申請に向けて動いているとのことである(JR西リリース)。

さて、再構築実施計画(案だが、恐らくこれで確定だろう)の中で少し気になった部分がある。それは新型車両34両の導入にかかる費用である。
記載によれば「1両4.5億円×34両+車両設計・デザイン費、除雪用保守用車両費23億円=176億円」となっている。計画には「(車両製造費、設計費、
予備品、検査設備等)」とは書いてあるが、ひとまず1両4.5億円である。また、車両は「電気式気動車を基本」「車両前面オリジナルデザイン」と書かれている。

これらを踏まえても若干高いのではないか?と考えているところである。
例えば、JR北海道のH100形気動車は127両に対し343億円を見込んでいる(リリース)。まあ要は1両3億円超になるのはなんとなく理解できるとしても、4.5億円まで高騰するのかは少し疑問であるというところである。
もっともJR北海道のH100形は既にノウハウのあるGV-E400と共通設計になっている。それに比べてJR西日本が新規に車両設計・デザインを検討し、さらに車両全面をオリジナルデザインにしようというのだから、確かに高騰するのだろうというところである。ただあまりにも検討材料が少ない(ここで液体式気動車を持ってきたり、高い車両の例として直交流電車や京阪800系電車を持ってくるような無粋な検討は無用だろう)うえに、物価の推移を見込んでいる可能性もあるから、素人が迂闊に「無駄金だ!!!」というのはナンセンスであろう(もっともあいの風とやま鉄道の性質上、県東部の市町から疑義の声が出る可能性はある)。

しかも余れば別のところに充てるか、経営安定基金に充当するなりもできるわけで、低く見積もって後から高騰することを防いでいる可能性もある。

というわけでタイトルへの回答としては「どのみちいちゃもんを付けるやつは居る」でよさそうだ。