京阪で唯一「化ける」特急に乗る!【終電】

2024年4月26日未分類

※京阪電車の2023年8月28日ダイヤ改正のニュースリリースが出る前のお話です

鉄道で「化け」というのは種別や行先が途中で変わるというもので、名鉄や近鉄ではよく見られる。
実は京阪電車でも1本だけ「化け」る電車がある。それも終電である。今回はそれの乗車記録…

某日の23時過ぎ、上本町で飲んでいたときに、あれっ終電はとなってあと20分で帰れなくことに気づいた旅するマネージャー。ひとまず谷町線で天満橋に向かう。

(この後の写真ももう手ブレがひどい…)

出町柳行きの特急は23時13分に出てしまっていて、もう三条止めしかない…ように見えて最終の三条行き特急は時刻表を見ると「三条で普通〔出町柳〕ゆきになります」と書いてある。本当にこれが最後である。
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▲本当に帰れるの?

先に23時16分発の準急三条行きがやってくる。この電車が丹波橋より先の各駅の終電となる。この電車を直接目にはしていない。
この時間帯になると8000系電車が回送で行き来したりしている。今日の役目を終えて寝屋川車庫に入っていくのだろう。
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▲これに乗って帰ればいいのに…

次いで淀行きの準急がやってくる。淀行きに関してはこれより後にもう1本あって、そちらが終電である(更にそのあとに樟葉行きの快速急行が設定されている)。こちらはそこまで多く人が乗っているようには感じなかった。
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▲最終附近はやっぱり混みますね

淀行きの準急が出たあと、電光掲示板の先発のところに三条行きが出てくる。「三条で各駅停車に連絡」とスクロールが出る。さも乗り換えが必要な感じに見える。
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▲ほんとに出町柳まで行くの…?

1番線に枚方市行の各駅停車がやってきたタイミングで構内放送が流れる。「まもなく3番線に交野線最終連絡、特急三条行きが参ります。京橋で中之島発の各駅停車に連絡します。枚方市と丹波橋で準急に連絡します。なおこの電車は三条で各駅停車出町柳になります」と丁寧に肉声放送があった。終電だから駅員さんも配慮されているのであろう。
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▲どこにも出町柳の文字はない

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▲どこを見ても三条としか書いていない

乗り込むと次は京橋と流れるとともに「この電車は三条から各駅停車出町柳行きになります」と車掌も仰る。京橋では先の枚方市行の各駅停車と連絡する(中之島発と淀屋橋発の対面乗り換えができるのは天満橋ではなく京橋)。京橋でもどっと人が乗ってきて、立ち客もそこそこ出てきた。

枚方市駅に着く(23時54分着)。交野線私市行きの終電が24時1分で、これに連絡できる電車がこの特急が最後である。枚方市から先で乗ってくる人は天満橋や京橋のそれほどは多くなかった(多くとも1ドア2~3人か)。先に天満橋で見送った淀行きとの連絡を受ける。

ちなみにこの電車、丹波橋から先の各駅への最終電車ではあるし、淀までに関しては後ろに1本あるのだが、中書島と丹波橋の間にある伏見桃山駅にだけはもう辿り着きようがないということになっている。

さて、樟葉を過ぎて中書島に着く。宇治線の終電は終わっているのでその案内はオフになっている。ついで丹波橋に着くときも近鉄の終電に乗り換え不可能(この電車も終電も24時12分発)で近鉄の乗り換えも放送がない。
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▲丹波橋で三条行き準急(最終)と連絡する。駅員さんが階段前に立って乗り遅れを見続けている(これはこの先の各駅も同様である)。ふと車内の液晶を見てみると「おのりかえの方は終電の時刻にご注意ください。」と小さく出ている(実は天満橋の時点でそう書いてあった)。

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▲七条でも京都行バスの案内は放送で流れない。
さて、三条に着く前にどうなるかと思えば液晶は「次は終点 三条」と出ている。車内の自動放送はオフになって車掌肉声で「この電車は次の三条から各駅停車出町柳行きになります。神宮丸太町、終点出町柳の順に停車します。三条、三条です」とのこと。どうやら自動放送だと終点の放送が流れてしまうようである。
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▲三条に着くと液晶は終点とおなじものが出ていた。

1両あたり20人くらいは座っているようで、意外と混んだまま鴨東線に向かう。わずか2分の停車時間の間に始発放送が流れる。
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▲始発だぁ!
「京阪電車をご利用くださいましてありがとうございます。この電車は24時21分発の各駅停車出町柳行きです。まもなく発車します」。運用上本当に別の電車の扱いになっ
ていることがこれでよくわかる。

出町柳に着くときも叡山電車乗り換えの放送はない(30分前に終わっている)。駅ではすでに反対側のホームに電車が留置(1本前の特急か)されていた(こちらが5時発の準急になる)。1番線から一斉に人が下りると駅員さんが4人くらいで車内の寝ている客を起こす。もはや回送表示も出ない。皆散り散りに帰路に着く。
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▲終点。

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▲右側が今乗ってきた電車である