北陸本線の移管ダイヤを予想する【石川篇】

2024年4月26日未分類

z2024年春移管・開業予定のハピラインふくい。その開業ダイヤをみていく。今回は石川県編。

参照するのは各社の在来線経営計画(執筆時において石川県のものは案)である。実は結構毛色が違う。まず、ダイヤ編成について、福井県は「増便を検討する。「福井・金沢間」の増便についても、今後、IRと調整を進める。」である一方で、石川県は「普通列車の運行本数は現行本数を維持することを 基本として」「る。福井県境を跨ぐ運行本数は、現行の普通列車の運行本数を基本とし、具体的なダイヤ等については、ハピラインふくいと協議を進める。」となっている。

石川県に関しては結構ニュートラルな書き方が多い。実際北陸新幹線金沢開業の際にはあいの風ライナーの増発や、終電・始発の繰り下げ・繰り上げを除きほぼ列車本数が変わっていない。むしろ2022年、七尾線減便で割を食っている。

石川県の輸送状況は以下の通りである。石川以西の普通電車は現在89本、富山方面は108本である。貨物列車は22本である。輸送密度は倶利伽羅ー大聖寺を通じて13000人ほど(2017年度)である。当然金沢駅を中心に駅間輸送密度が高くなる。利用者はおおよそ10年後で1割減を見込んでいる。

石川県区間の列車本数の検討は以下の通り。本数は現状維持を基本とする。七尾線直通の特急は今まで通り維持することを求めるほか、金沢駅での乗り換えを便利化(同一ホーム乗り換え)するほか、時間短縮を図る。ワンマン運転は今まで以上に拡大する予定である。金沢駅を直通する列車は特に記載がない。
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車両については新たに16編成をJRより譲りうけるとしている。
次に駅設備を見ていくと、金沢駅以東と同様のものになるといえる。すなわち、多機能型券売機、運行情報表示装置、監視カメラ、インターホン などを整備することになる。
駅の有人、無人に関してはJRも含めて無人化を進める。能美根上、西金沢はJR営業中に無人化が行われる。また、金沢駅以東も東金沢、森本は延伸時に無人化する。また、西松任駅の開業が移管とほぼ同時で決定している。
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運賃は現状より引き上げることになる。そもそも金沢以東について激変緩和措置が延期しているが、それはともかくとして全線において現状のIRの運賃水準とする。通学定期はJRと同額程度にする。

積極策は記載がないが、消極策も記載がない。ザ・穏当というべきだろうと思われる。