八木西口駅が”廃駅”に?

2024年9月25日未分類

16日、奈良新聞に驚くべき記事が上がった

 橿原市の県立医科大学付属病院前に近鉄橿原線の新駅を設置する計画を巡り、八木西口駅の存廃を協議している県、市、近鉄の三者が、新駅と八木西口駅を併存させないことで合意したことが、複数の関係者への取材で分かった。市は八木西口駅を残したまま新駅を設置するよう近鉄に求めてきたが、近接地での併存は困難とする近鉄の意向を尊重した。新駅を設置して八木西口駅を廃止するか、新駅を設置せず八木西口駅を存続させるかについては引き続き検討する。
 関係者によると、両駅の併存を求める市の文書での申し入れに対し、近鉄は2月25日付の都司尚社長名の文書で併存は困難とする旨を回答。亀田忠彦市長もこれを受け入れた。市は17日の市議会特別委員会で正式に表明する。…

(奈良新聞 3月16日付)

八木西口駅は近鉄橿原線の駅である。といっても正式には一つ北の大和八木駅の構内扱いとなっており、運賃計算上は八木西口駅まで/からの運賃は大和八木駅まで/からの営業キロで計算する(大和八木駅~八木西口駅を移動する際は入場券ではなく、160円のきっぷが必要)。この扱いは橿原線と大阪線を結ぶ短絡線を作った際に生じたものである。すなわち大阪線の上本町方から短絡線を通り八木西口駅に至ることができる。新ノ口駅から大和八木駅の大阪線ホームに至る連絡線ができる前は、京都駅から伊勢中川方面に至る列車は京都駅から八木西口駅へ、八木西口駅から短絡線を通り真菅方面まで、そしてスイッチバックして伊勢中川方面へ至るわけである。
大和八木駅~畝傍御陵前駅の営業キロは2.3km。大和八木駅~八木西口駅は地図上では400mくらいである。大和八木駅~奈良県立医科大にできそうな駅は800mくらいになるだろう。となれば近鉄が八木西口駅を廃したくなるのもわかる。

なお、奈良県立医科大学のHPによればバスで大和八木駅から奈良交通バス、橿原市コミュニティバスがあり、最大毎時5便運転となっている。そのため新駅設置にどれだけの効果があるかはこれからの慎重な見極めが求められることになるだろう。

追記:タイトルで”廃駅”としているのは八木西口駅が大和八木駅の一部で営業を終了しても大和八木駅の一部が使われなくなっただけであるとのことを考慮したものです。