阪急なにわ筋連絡線 同時開業か

2024年4月26日未分類

産経がまたすごい記事を上げていたので紹介しつつという感じになる。

阪急の次期社長がJR新大阪ー阪急十三ーJR大阪(北梅田)の新路線を敷設し開業すると言ったのだ。
この構想自体は昔からある。が、驚くべきはその開業時期だが、「令和13年春」つまり2031年春であり、なにわ筋線:大阪(北梅田)ーJR難波・南海新今宮の開業時期と一致する(一致させる)というのだ。

開業するとされている路線は狭軌、つまり現在の阪急各線とは別の車両を仕立て、なにわ筋線との直通を行うことになる。新大阪ー関空のルートに阪急が参入することになる。ここからは妄想だが、JRは自前の線路だけで新大阪まで至るだろうから、主に南海との直通になるのだろうか。となると堺筋線での確執を乗り越え…などと考えてしまう。

なお、これら両線、大阪ー十三はなにわ筋連絡線、十三ー新大阪は新大阪連絡線と呼ばれることが多いが、なにわ筋線の建設が具体化した時点でなにわ筋連絡線は既に検討に加えられている。(参考: なにわ筋線の整備に向けて(2017年5月23日)。勿論水面下での検討は行われているだろう。
なにわ筋線は事業許可が下りているし、新大阪連絡線については新大阪~十三間の許可を(少なくとも2007年までは)持っている。(参考:新大阪連絡線の鉄道事業許可の一部廃止について)また、新大阪連絡線については、交通政策審議会での答申に加えられているわけではないようだ。(参考:近畿地方交通審議会答申第8号について)
【1月6日追記】
新大阪~十三の免許は昭和36年に下りていて、元々京都・神戸両線を繋ぐという目的のため標準軌での免許になっている。現状の工事施行認可期限は令和8年12月25日
また、大阪~十三の免許(2000年以降は許可)は確認できなかった。

【1月5日追記】2018年の「近畿圏における空港アクセス鉄道ネットワークに関する調査結果」でこれら各路線について言及されている。目的としては「関係者による議論を促進するため」である。曽根~大阪空港の大阪空港線にも言及がある。また、なにわ筋連絡線との比較で西梅田・十三連絡線についても比較がなされている。
検討の中ではなにわ筋連絡線・新大阪連絡線の同時整備が採算が良いという結果となっている。両路線の整備によって、なにわ筋線の本数増加も期待するということとなっている。

これらの過去を踏まえて、さて阪急の建設が(あと8年で)間に合うのか…というのは気になるところ。ちなみに近い例で言うと、
・羽田空港アクセス線(約15km)については2019年に環境アセス開始、2029年度開業予定で2021年に事業許可(許可は新規敷設区間について)
・地下鉄の場合、有楽町線・南北線延伸は2022年事業許可、2030年代半ばに開業予定
ざっと4.6kmの建設で地下区間も含まれ、さらに環境アセスメントも未着手だろうから同時開業にはかなりカツカツだと思われる。

(また大阪駅がカオスになりそうなので図を作ってみた。お納めください)

図1