湘南モノレールのストライキ(29決行予定→解決)の話
湘南モノレールは26日、HPで29日(月)にストライキが行われる可能性があることを発表した。
弊社では、湘南モノレール労働組合より、賃金および臨時給等に関する要求を受け、話し合いによる解決に向け、鋭意交渉を重ねておりますが、現在のところ合意には至っておりません。同労働組合は、万一解決をみない場合、2021年3月29日(月)初発より24時間ストライキを行う旨を表明しておりまして、本日早朝、同組合によりストライキの予告のビラが駅構内等に張り出されました。
弊社では、引き続き、話し合いによる解決に向け鋭意交渉を進めております。また、今後、状況に変化がございましたら、速やかにお知らせいたします。
つきましては、ご利用のお客様には、ご心配をお掛けし誠に申し訳ございませんが、本件、ご理解を賜りたく、どうぞ宜しくお願い申し上げます。
鉄道においてストライキの話題が出たのは2018年のJR東日本が記憶に新しい。しかしこちらは列車の運行を止めない前提のもので実際に決行されることもなかった。
このブログの筆者は今月(令和3年3月)まで高校生。ストライキに直面したことはなく、生徒手帳に「JRかこの私鉄でストライキが起こっていつまでに解消しなければ休講」という文面を見て(こんな規定が生きた化石になってるのか)と思うかあるいは日本史の教科書の最後のほうにちょっと載っているか先生が「実際ストライキで国鉄が止まって…」と生き証人のように語るのが聞いたことがある程度。まさか実際にストライキが実施されるような状況に出くわすとは思いませんでした。
最後に鉄道会社がストライキによる運休をしたのはいつなのかと思ってざっと調べてみると相模鉄道が2014年3月20日(ほかに出てきたバスの事例も含めやはり3月あるいは4月がほとんど)に決行(午前7時に運航再開)したものが出てきた。(ニュースリリースはこちらである)
記事によれば、「相鉄を除く大手私鉄では1992年3月27日以降、列車の運休を伴うストは発生していない。」とある。やはりストライキそのものが珍しいものになっていることは明らかだ。
また、集改札スト、すなわち普通に列車の運転を止めると利用者に不便をかけるから会社にダメージを与えることを主眼に運賃を無料にしてしまうストライキが、岡山電気鉄道と、(バスではあるが)両備バスで行われている(2018年4月)。
最後にはなったが、この湘南モノレールのストライキがどのような展開を迎えるかは鉄道や公共交通機関に関するストライキの例が上にあげたものを探すのでさえ苦労するほど近年減っている点からして、他社に及ぼす影響も含め当然注目に値する。この明日28日から29日当日朝にかけて大きく事態が転換することもありえるだろう。今後特筆できそうであれば新たに記事を書く予定である。
3/29 朝8時37分追記
湘南モノレールは午前3時ごろ、労使間での合意成立により当日のストライキが解決し、平常通りの運行となったことをHPに掲載した。
ご案内の通り、湘南モノレール労働組合は、3月29日(月)始発から24時間ストライキを設定しておりましたが、労使間での合意が成立し、3月29日(月)始発より、平常通りの運行となりましたので、お知らせ致します。
ご利用のお客様には、多大なるご心配とご迷惑をお掛けし、誠に申し訳ございませんでした。深くお詫び申し上げます。
これに懲りず、引き続き湘南モノレールをご愛顧いただければ幸いです。どうぞ宜しくお願い申し上げます。
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