<続> 近鉄の時刻表デザイン変更理由を考察

2024年4月26日近鉄

↑これの続

来る12月17日に近鉄全線でダイヤ改正が実施される。
上記記事で扱ったデザインが全線で導入されるようだが、少し変化があるようで...

長距離列車の画一的なダイヤであればこその旧デザインを捨てるというのは間違いないのだが、やはり少し変更が入っている。

・特急は別枠
・青の交響曲のようにしまかぜが別色になっているわけではない
・列車の連絡、先着の表記がない。
(当駅始発については明示がある模様)
辺りであろうか。

特急が別枠になったのは評価できるだろう。確かに、例えば大阪線で考えれば名古屋行き特急と高安行き各停が混じっているのは流石に使いづらいというのは想像に難くないだろう。(この論理を全種別でやって却ってわかりにくくなっていたのが旧デザインといえる)急行・鳥羽と書いてあるのに鳥羽行きは数本だけみたいな異常事態だったので改善が図られたという評価はできる。

他方で、少し疑念もある。各種別の表記について振り返ると、
特急は赤色、四角囲み
快速は赤色、楕円囲み、色反転
急行は橙色、楕円囲み
区間急行は橙色、楕円囲み、斜字 (南大阪線のみ)
準急は緑色、下線
区間準急は緑色、下線、斜字 (奈良・大阪線のみ)
普通は青色
である。恐らくあくまで色盲の方や、モノクロ印刷を考慮しているものと思われる。しかし、急行と区間急行でも言ったところではあるが、準急と区間準急はほんとうにわかりづらい。真正面から見ないとわからないのは流石にダメだろう(旧デザインでは(区)表示があった。また区間急行は赤字で(区)とあり、時刻自体が斜字)。区間準急を緑字、四角囲みにすると特急と区別がつかないという考慮はあるだろうが…また当駅始発(仕立)は前は網掛けであったところが、ひし形のマークが舌に小さくつくのみとなっている。

先着案内がなくなったのは一部仕方ない面もあるだろう。例えば奈良線で、「東花園へは準急が先着」などというのが合ったりするところもあった。一律で廃止しておくのは合理的でもある。他方南大阪線のようにかなりパターンダイヤがしっかりしているところでは書く意義もあるといえる(できれば12/17改正後も残ってほしい)。ただ列車情報欄(時刻下)があまりにも活用されていないのは今後検討の価値ありかもしれない。

特急について、いわゆる甲特急(停車駅が少ないもの、特に名阪特急)については、色反転がなくなっている。旧デザインにくらべひのとり、しまかぜの表記も小さい。
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旧デザイン(大阪上本町駅)。停車駅の少ない特急が明示されているといえる。また、備考をフル活用して停車駅の違いも示している。(例えば、フ=布施停車など)

総括して言えば、ターミナル駅、特急停車駅での旧デザイン時刻表は威力を発揮するが、そうでない駅については新デザインの方が分かりやすいということになるだろう。

【追記】
しかし、途中から各駅に停車する種別や、その先各駅停車になる方面について、逆に見づらくなっているというところがある。以下の画像を参照。
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参考(引用先):